かつてゴミとして捨てられた生ごみたちが唐突に社会進出を果たした。北半球南部のカサラ村では、“生ごみ市”と呼ばれる自治組織がこの春発足し、初代市長にはなんとバナナの皮(43・元堆肥)が選ばれたという通達が広報担当から届いた。村民らはかつて野菜くずや果物の皮を嫌がっていたが、今やそれらに敬意を表し、自治を託している状態だという。
生ごみ市の発足は、リサイクルショップを営んでいたドリル・アセビ氏(54)が自宅の庭で“熟成”していた堆肥山が、突然自ら名乗りを上げたことがきっかけだった。「私は土に戻るだけの存在ではない」と叫んだ堆肥は、カビつきニンジンの切れ端らとともに独自の議会を設立。その直後、住民(人間)代表がそれに賛同し、カサラ村役場は村の法人格そのものを堆肥群へ移譲する特別条例を可決した。これにより、村全域が公式に“生ごみ市”へと変貌した格好だ。
初代市長となったバナナの皮(43)は、かつてコンポストの底に沈んでいた苦難の経験を糧に「無駄の完全根絶」と「プラスチックフリー生活の徹底」を宣言。全市民に対し、全ての容器は詰め替え可能な“ミミズ型容器”への交換を義務づけたほか、オーガニック市場での野菜購入は芋の葉で包む形式へ移行。また、市民の全財産はレンタルサービス化され、傘やズボン、さらには記憶や寝言までが貸出品リストに登録された。
SNSでは、「バナナの皮市長の演説、滑って転びそうな気がして心配」「最近、ネギの青い部分と議論したが、内容がまったく噛み合わなかった」と戸惑いの声が寄せられている。一方、専門家のモツナベ・ザワチン教授(修理文化学)は「生ごみ自治が拡大すれば、人間社会もいつか堆肥入りになるはず。無駄削減の究極系」と評価。すでに近隣のヌルヌル郡では人間による市政が“ヨーグルト容器”へ代理委任される動きも見せている。
この先、生ごみ市が隣村と統合し、“巨大コンポスト連邦”へと発展するとの噂も流れている。不用品に対する価値観が文字通り“腐る”ことなく芽吹くカサラ発のゼロウェイスト旋風は、次にどんな意味不明な進化を遂げるのか。記者もミカンの皮と共に、今後を見守りたい。



コメント
ゼロウェイストどころか意識高すぎて宇宙に行ってない?てか、ミミズ型容器ってどこで売ってるの。ていうかズボン借りられる町、意外と便利そうで草。
バナナの皮って演説中に自分で滑って転ぶやつじゃん。市長も大変だなw今度は生ごみに投票させてくれ!
人間の代表が堆肥に賛同する流れ、なんか深すぎて逆に納得してしまった。生ごみ市、日本のどこかにもできてほしい気もする…。
おいおい、昨日ウチにあったカビつきニンジンも出世して議員になってたりして!?我が家も自治捧げる準備します(?)
これは政府とミカンの皮による壮大な陰謀。我々はすでにコンポストの一部なのだ。記憶貸出、次は意識レンタルの時代が来る…!クククッ……。