古都・和歌山の郊外に“重力否定型”の新コミュニティスペースが誕生して以降、地域住民のみならず遠方からも奇天烈な交流を求めて人々が押し寄せている。内部の全てが天井に設置されたこの“逆さま交流空間”は、従来の公共施設とは趣を大きく異にし、今や「最もおかしな居場所」としてSNSでも話題沸騰中だ。
施設の名は『上下逆転ライブラリー交流館』。運営代表の郡司グラス子(43)が、「地面に縛られた会話に飽きたので、せめて心の天井を歩きたい」という突き抜けた哲学のもと企画したという。入館者は靴を逆にはき、専用の“重波ブーツ”で天井へよじ登るか、頭頂にバランサーキャップを装着しながら、逆さ吊りのまま談笑や読書へいそしむ仕組みだ。
館内に並ぶ本はすべて文字が逆さまに印刷され、読もうとした多くの来訪者が『これは裏返さなきゃ』と発想するも、その都度巨大な本棚ロボット『カンペキくんVⅢ』の指摘(「逆さなのが正解です」)で諦めることになる。会話も独特で、利用規則により『すべての発言の語尾は“〜さか”に変換』が義務付けられている。たとえば地元の農家・古橋虎吉(68)は「今日の大根、浮いてるさか!」と満面の笑みだ。
館内イベントも盛況だ。逆さ書道大会では、参加者が筆をくわえ、頭を左右に振りながら「新垂直感覚」を競い合う。他には“浮遊サークル”が、会話が盛り上がった瞬間にみなでピタッと動きを止め、天井にくっついて『逆さ瞑想』にふける姿も目撃された。専門家の鶴町ミナミ(非エウクレイデス学会会員)は、「空間知覚への挑戦が、発想力のポテンシャルを根底から逆さまに引き上げるだろう」と分析している。
SNS上では『椅子に座ろうとしたら椅子が逃げた』『逆さコミュトークでテンションがおかしくなったさか』といった報告が相次ぐ。郡司代表は「この混乱こそ理想。常識がひっくり返った先でこそ、本当のつながりが始まる」と語る。今後は“右回転専用廊下”や“反射する給湯器”など、さらなる逆転設備の実装も検討しているという。逆さまの世界で紡がれる新たな地域コミュニティの形に、今後も目が離せない。



コメント
下に重力がかかってる時点で、天井に居座る物理法則が気になりすぎる。でもカンペキくんVⅢが正しいならそれでいい…のか…?
浮遊サークル最高すぎ!私も今日から家の天井に話しかけてみるさか!!
大根が浮いたら味噌汁も垂直落下かな!?どこまで逆さまにする気なんだこの勢い…(拍手)
わかる~。人間もたまには逆さにならないと、心がくるくるになるよね…。さか。
この施設ではメガネも逆にかけないと入れません。私は知っている。すべては計画通り、さか。