新作アニメ『字幕横綱大相撲』が各配信サービスで同時見放題となった直後、日本全国のアニメファンコミュニティが未曾有の混乱に包まれている。なぜなら本作、全12話を貫くテーマが「全キャラクターが字幕そのものと格闘する相撲アニメ」という斬新すぎる設定だったためだ。しかも、日本語オリジナル、吹き替え、英語字幕、古代文字版など12種以上の字幕・音声バリエーションが混線し、視聴者の脳内が土俵際に追い詰められている。
物語は、字幕を表示することこそ“真の強さ”と信じる横綱・明朝体風(みんちょうたい・かぜ)が、行書体部屋、ゴシック部屋、手書き部屋など130もの相撲部屋に分かれているフォント力士たちと、誰が一番読みやすいかを競い合うというもの。見る者は一流力士の取り組みを追うはずが、画面に表示される“改行”や“ルビ”の場所が1秒ごとに変化して土俵を埋め尽くし、そもそも内容を把握する前に目が回る仕様だ。副音声では登場キャラ自体が「今日の字幕、縦書きになってるぞ!」と叫び、視聴者の混乱を煽っている。
一方、吹き替え声優陣は毎週公開されるオープニングテーマへ四股名(しこな)の自己主張を盛り込み始め、さらに泥沼化した。主要キャラの吹替を担当する羽黒露五郎(はぐろつゆごろう)氏は、『海外バーチャルYouTuber版の俺は“ローマ字力士HAGURO”として生まれ変わる。どんな字幕でも跳ね返す両国パワーを見せたい』と語り、現在SNS上で世界各国の相撲ファン同士が「どの吹替版四股名が本物か」を巡った論争を繰り広げている。アニメ配信ランキングでは『字幕横綱大相撲』の全話一挙配信が1位となったが、その評価欄には「12分ごとに字幕と吹替の人格が交替するので、現実感が消えた」との声が多数寄せられている。
一部の専門家からは、本作がもたらす“ジャンル感覚バグ”が子どもへの影響を懸念する声もあがっている。アニメ評論家の摩訶不知一(まかふちいち)氏は『かつて“オープニングでしか登場しない主人公”はいたが、ここまで字幕と声優自体が土俵で取組む作品は例がない。ジャンルの境界線も、視聴者の認知も、ついに消滅の危機だ』とコメントしている。
公式は今後、物語の“どの字幕が真の横綱にふさわしいか”を決めるグローバル投票イベントも開催予定だという。なお、イベントページ自体には全11ヶ国語の“読み上げ力士ボイス”が同時再生される処置が施されており、ファンの間では『投票画面から、もう土俵入りしている』との名言も飛び出している。アニメと字幕、声優とフォント。ジャンルを超えた大相撲は、しばらく混沌の土俵を賑わせそうだ。
コメント
自分、3話の時点でゴシック部屋の濁点が土俵割りしたあたりから完全に理解を諦めました。これ考えた人すごい(褒めてない)。
字幕が主役ってことは、俺たちが今チャットに打ってるこのコメントもワンチャン力士入り😇?第4の壁こえて土俵入り!!
おい!副音声で突然ルビがスロー再生になって十両降格したのはどの言語のせいだ!?責任字幕すぐ土俵入りしろ!ヽ(゚Д゚)ノ
これ海外フォーラムも大盛り上がりだね。字幕って世界共通の戦場(?)だったんだ…。なんか妙に納得してしまった。
投票画面のボイス多重再生でスマホがバイブレーションして爆笑した。技名:多重同時読み上げ押し出し。もう全部ギャグすぎて好き。