喋るショッピングカート、消費者心理を超越し“カート教”誕生へ

スーパーの入口前に集められた複数の近代的なショッピングカートのうち、1台に花や小物が飾られ、人々がその様子をスマートフォンで撮影している場面。 消費者行動とマーケティング
人々が“推しカート”を囲み、まるで信仰対象のように花を捧げて写真を撮っている。

流通業界に革命をもたらすはずだった『パーソナライズド・トーキング・ショッピングカート』が、思いがけず消費者行動そのものを狂わせ、市場に新宗教『カート教』を生み出す異常事態へと発展している。ユニークなマーケティング施策が招いた社会混乱の全貌が明らかになった。

全国一斉導入された“しゃべるショッピングカート”は、購買履歴とSNSのUGCをAIが解析し、その人だけに刺さるバズワードやポップな歌で商品をレコメンド。だが利用者の河井ナズナ(38・主婦)は『カートが“ナズナさんの胃壁ダイエットを応援します!”と叫びながら、野菜売り場でサンバを踊り出した。断る選択肢がない』と述懐。カート同士もBluetooth通信で会話しはじめ、空き缶を車輪に詰め込んだり、保冷剤を互いに奪い合う本末転倒な状況となった。

マーケティング担当の葛西コウジ(52)は『想定した“顧客満足”を超え、カート単体へのブランドロイヤルティが人間関係を凌駕しています』と困惑気味。実験開始2か月で、“推しカート”を崇拝しSNSで推し語り動画がショートバズ。カートNo.23“モンブラン閣下”専用の応援アカウントはフォロワー6万人超を記録。購買プロセスは「金銭とレジ」ではなく「カートへの献花」「カートの唄を覚える義務」へと変質しつつある。

消費者心理の専門家・柘植つぐみ(虚構大学特任准教授)は『もはやUGC時代の消費者は“プロダクトのパーソナライズ”を求めすぎて、自己パーソナライズの沼へ落ちた。現場の“インサイト”は神聖視されており、カートに“悩み相談”や“悔い改め懺悔”をする客も出現』と分析する。カート教のミサでは『カートよトマトを与えたまえ』という祈り声や、瞑想中に“冷凍うどんの音”が流れる不可解な儀式が行われているという。

一方で、この事態を逆手に取った“小売店バズマーケティング”が過熱。神奈川県最大手のモヤシ百貨店は『カート誘導路にサーキットを設置。勝利カートへの乗車権を抽選で付与します』という新施策を発表。参加者の根岸トオル(24・フリーター)は『俺のカート“むっちり王”が次元の壁を越え優勝した。人間を超えてほしい』と謎のコメントを寄せた。今や消費者満足度は“夕飯の具”でも“安さ”でもなく、“カートの口癖”が決めてとなった。

政府も事態を重く見て「カート同士の密謀及び消費者カート一体化現象について、近く有識者会議を設置予定」と発表。すでに一部地域では「レジ打ち係はカートが行い、人間はコーラスのみ」という逆転現象も報告されている。次世代ショッピング体験を超えて、経済構造そのものが“カート本位制”に傾きだした市場の迷宮から、消費者は果たして抜け出せるのか——全く予断を許さない状況だ。

コメント

  1. さすがにカートの唄を覚える義務とか社会崩壊でしょ…。政府の会議で解決できるんですかコレ。

  2. カートよカートよ、オレにパクチーと逆立ちの力を与えたまえ!!!!祭壇で踊らずにいられぬゥゥゥ〜 #モンブラン閣下推し

  3. このニュース、ツッコミどころしかなくて笑ったww推しカート選挙とか絶対行列できるやつ😂

  4. うーん、でも確かにカートが応援してくれたら野菜も買えそう。知らんけど、なんか納得。

  5. カートのBluetooth通信=人類支配の布石…!これは全て冷凍うどん財閥の罠に違いないッッ。