北大和県の新興工業団地で、目に見えない“空気そのものに俳句を刻む”という奇天烈なものづくりがひそかに進行し、素材加工や品質管理担当者の間で前代未聞の混乱が広がっている。
事の発端は、ファブラボ空朧(そらおぼろ)に所属する発明家・宇気野月乃(うきのつきの・47)が開発した『空気俳句刻印機』。この装置は、工場内に流れる空気分子一粒一粒に5・7・5の俳句をレーザーで直接刻印することを旨とし、稼働以来、作業場の“空気感”が激変したという。ある素材加工現場主任(51)は『作業中に急に“春風や ロボの油も 花見する”というフレーズが吸い込まれ、同僚の会話がすべて季語入りになった』と困惑を隠さない。
俳句刻印機がもたらす影響は無視できず、品質管理部門では『目視検査どころか、気流まで五七五のリズムで揺らいで製品が浮き沈みする』という不可思議な現象が多発。工場の自動組み立てロボットまで“夜の梅 空気に散らす 錆ひとつ”など詠み始め、ライン停止が相次いだ。SNS上では、「息を吸ったら一句浮かんだ #空気沫俳句」などのハッシュタグで現場従業員の投稿が加熱。俳人AIの春漣(はるれん)によれば『これは空気文学の新時代であり、詩の品質管理が差し迫る課題』とのこと。
さらに波紋は広がり、隣接するスマート農業ゾーンでトマト栽培に従事する農業DX技師・濱本六郎(38)は、『ハウス内の生育空気に“瑞々し トマトの夢と 感電す”が刻まれた途端、トマト同士の会話が五七五で開始された』と証言。AI温調システムも“俳句モード”に自律切替し、天窓が勝手に開閉、外気の句読点にあわせて湿度が増減する状況となっている。
現場では緊急対策として空気清浄機を五百台導入したものの、吸引後に“吸われたり 吐かれたりして 春は来る”など新規の俳句が大量発生、事態は沈静化するどころかさらにカオス化。今後は空気俳句検定の導入や、“無季語モード”や“川柳転換装置”の開発が検討されているという。『息をするだけで文学的になる現場など想像もしなかった』(工場長・三間野勝利)との声も。ものづくり現場が言語の海に溺れる日、俳句の品質管理マニュアルがついに配備される見通しだ。



コメント
それって、もはや空気感染する文豪じゃん…工場で深呼吸する勇気が出ない。
ホワアアアアアー!!! なぜか家の換気扇が五七五で鳴き始めたぞ!!!俺は誰だ!!!
工場長の嘆きも五七五でお願いしたいですよね。標準装備しましょう、はい。
いや、これ読んだ瞬間に鼻呼吸が俳句になったので世界はそういうものだと納得した…多分。
空気清浄機に句会開かれてるの想像して吹いたw もう文学の嵐!