飛脚型雅楽が大流行 走りながら舞う“疾走芸能”に熱狂、伝統界鳴動

伝統的な雅楽装束を着た演者が笙を吹きながら市街地を全力で走り抜け、沿道の観客が熱狂する様子。 伝統芸能
走る雅楽団の疾走パフォーマンスに街が沸き立つ。

伝統芸能界に新たな旋風──『走れど舞えど雅楽団』の登場が各界に衝撃を与えている。笙(しょう)を鳴らしながら47都道府県を横断し、走り舞い踊る集団の出現により、数百年沈黙していたはずの雅楽界が突如として半狂乱の盛り上がりをみせている。

発端は秋田県に住む伝統芸能ユーチューバー、唄坂カムリさん(29)が自宅の玄関先で雅楽の演奏に夢中になった末、全力疾走しながら笛と舞を組み合わせた新パフォーマンスを投稿したことだった。1本目の動画『息が切れるまで笙を鳴らせ!どこまで走れるか検証』が公開からわずか12時間で23万再生を記録。“疾走雅楽”ブームの火付け役となったカムリさんは「走れば走るほど古典になる」と謎の信念を語る。

ブームはネットを超えて拡大。能楽師の栗木善太郎さん(57)は、稽古場の床一面に陸上トラックを描写、「流鏑馬スタイル能楽」を生み出した。演者が馬のぬいぐるみにまたがって舞台を疾走しながら謡い舞う様に、地元の茶道教室や日本舞踊団体までもが『駆け抜ける点前』『飛び跳ねる抹茶ダンス』を考案。伝統芸能祭では、出演者全員が一糸乱れぬ隊列で市街地マラソンを開催し、沿道客はランナーに扮した謡曲師から和傘でお茶を吹き付けられる事態となった。

「笙の音が風を切るのを感じます」と語るのは、伝説の茶道家・熊井露舟(くまいろしゅう)さん(86)。自身も1日3回は路地で茶筅を片手に全力疾走し、偶然すれ違った人に抹茶ラテを即興点前で提供。“走る茶道”の人気は小学生にも拡大し、全国“抹茶駅伝大会”の開催が決定。伝統芸能がかつてないスピード感を持って拡散される今、各所で舞台裏の補給食(和菓子)の枯渇が深刻な社会問題化している。

SNS上では「息切れで意識がトリップし、時代が逆行する感覚」などの感想もあふれ、「いつもの日本舞踊が追い越されていく」と敬老ホームの朝比奈ふみ子さん(74)が涙ぐむ一幕も。専門家の友成顕和(ともなりあきかず)教授(伝統文化論)は「重力と伝統の両方を無視したパラダイムシフト。次は宇宙空間型の能楽も期待される」と展望する。疾走雅楽の今後と、追いつくか伝統――その終着点は、どこまでも遠い。

コメント

  1. 道端で突然全力で舞いながら笙を吹く人に遭遇したら、現実だと認識できる自信がない。伝統の進化が斜め上すぎる…。

  2. ああ、ついにこの時代が来てしまったか…走る能楽→飛ぶ茶道→次は多分、溶ける和菓子だな。間違いない。

  3. 爆速でお茶をかけられてビショ濡れ!うちの県も参戦キボンヌ!!!疾走する伝統芸能バンザイwww

  4. 宇宙空間型能楽って、無重力で面をつけたまま回転したりするのかな?いや、でも地球で疾走してる時点で既に理解が追いつかない。

  5. 和菓子の枯渇、これは伝統芸能を巡る陰謀が動き出したサイン。次は羊羹価格高騰に備えろ。