アウトドア愛好家たちの聖地、灰迂山(はいぐやま)麓の川辺で、今季最大規模の“哲学論争”が勃発した――きっかけは、1匹の鮭と1台のソロストーブの思想対立であった。
問題の発端は、山川沿いでソロキャンプを楽しんでいた会社員(42)・牡鹿陽一氏が、川の流れで流されてきた“思索する鮭”と名乗る鮭(3・推定雌)に遭遇したことに始まる。牡鹿氏がクッカーに水を注いだ瞬間、鮭は突然『直火は実存的不安を煽る!』と激しく講義。近年進められていた直火禁止条例案を川辺で自ら読み上げ、鮭の自己主張は河原じゅうに波紋を広げた。
その混乱を尻目に、近隣でキャンプする陶芸家(55)・泥舟三郎氏は、なぜかソロストーブを川に浮かべて鮭と討論を開始。“火を使うな、観察せよ”をスローガンに、焚火台で水生昆虫の行動観察会が即席開催。鮭も自らの卵を皆で観察対象に提供し『生命の流れをよく見よ』と哲学的メッセージを熱弁した。一方、牡鹿氏のクッカーには鮭の論理的飛躍が次々と投下され、鍋の中は論戦のるつぼと化した。
現場では、地元自治体から『河川敷クッカーストップ宣言』が急遽発令。クッカーを使うたびに“考える鮭”が自動再生されるAIスピーカー型石(通称:鮭石)も各キャンパーに無償配布され始めた。鮭石が時折誤作動し、“自分が何なのかわからない焚火の哲学”など内容不明のポエムを延々流す騒ぎに、通報件数は翌朝までに63件に達した。
SNSでも話題は沸騰し、『まさか鮭にキャンプ指南される日が来るとは』『クッカーと存在意義、どっちが重い?』などハッシュタグ議論が拡大。アウトドアイベント企画士・久留奈瀬斗(39)は『近年のソロキャンプは自然観察から存在観察の時代へと突入』『鮭との対話能力が必須となる日は近い』と解説。今後は“思索的野営”の新ジャンル誕生が期待されている。



コメント
いや鮭が条例読み上げる世界線どこ?クッカー禁止理由が哲学的すぎて笑う。あと鮭石、誤作動でポエム流すって地味に迷惑すぎん?
直火!実存!サケノイズ!全部意味わからんけど、鮭にクッカー指南されながら鍋囲むオフ会やりたくなったんだがww
これぞ思索的野営……焚火は問い、鍋は答え、鮭は運命。なるべく私は鮭石と対話します。
絶対これは自治体とAI業界の利権だろ。鮭石配布で地元が儲かる仕組み、裏で焚火界と鮭界がつながってるぞ…疑え。
鮭が議論するの、うちの冷蔵庫でもよくある現象です。ま、令和なら普通かな!