駄菓子屋地下に量子レトロ街発見 並行宇宙から通う昭和の幽霊たち

古びた駄菓子屋の店内で床が裂け、下に光るレトロな異世界が広がっている様子。 レトロカルチャー
駄菓子屋「コガネ屋」の床下に現れた謎の量子レトロ街。

下町の片隅、長らく地元民に親しまれてきた駄菓子屋「コガネ屋」で奇妙な出来事が頻発し、レトロカルチャー界隈が騒然としている。現場を訪れたところ、古ぼけたシガレットチョコの缶を開けた拍子に店内床が裂け、地下深くに“量子レトロ街”の存在が明らかに––。あらゆる時代のレトロ文化が同居する奇天烈な世界が姿を現した。

店主のサラマンダー昭一郎氏(62)は「両替用の5円玉が足りず、つい缶を開けた。気づいたら目の前に昭和・平成・不明な元号が入り混じる下町が広がっていた」と震え声で語る。量子レトロ街ではフィルムカメラの自販機や、おしゃぶり昆布専門ATM、さらには時代遅れのアンティーク雑貨による株式市場が自然発生。現地通貨は“ベーゴマポイント”で、回すたび価値が上下する仕様だという。

記者が現地調査中、目撃したのは“昭和幽霊サークル”と名乗る集団。『パーマ液の香りがする夜だけここへ通ってます。平成の駄菓子屋と比べてやっぱり落ち着きますね』とは青柳桜子(享年不明)氏。彼らは昭和プリクラのフレームから抜け出し、レトロ街で集合写真を撮るのがたしなみとか。

さらに、ネオレトロアイドル『ミキサー草野』による駄菓子屋ライブも連夜開催。観客はみな半透明で、チョコバナナを口にしながら半笑いで口ずさんでいる。『フィルム現像済みの青春を返して』とのシュプレヒコールが夜空に響いたが、誰にも解読不能だった模様である。

量子レトロ街の存在について、レトロ文化学の第一人者・巻貝プログラムズ教授(221歳)は「現実と妄想は駄菓子屋の床下でつながる。ついにその物証が出たと言えよう」と解説。SNS上では『今夜はパラレル世界の型抜き大会で忙しい』『平成のコーラ餅が昭和ゴーストに蹴られた』等の報告が相次ぎ、レトロファンたちの混乱は収まりを見せない。

なお、問題の駄菓子屋には現在、昭和の幽霊対策として“スーパーボールおみくじの結界”が施されているが、並行宇宙からの来店はむしろ増加中とのこと。混沌と懐かしさが交錯する量子レトロ街の今後に、引き続き注目が集まる。

コメント

  1. え、本当に駄菓子屋の床から量子レトロ街!?シガレットチョコ開ける度に異世界転生リスク高まるんだが…次から勇気試しにしか思えん(笑)

  2. 我が家の押入れも平成初期の香りしかしないので、そのうち令和の妖精が現れると信じてます。パーマ液の夜に備えて、折り紙たこ焼きも用意しました。

  3. 昭和と平成と不明な元号が混じった街…TLのフラッシュバックが物理化したのか?“ベーゴマポイント”の変動幅だけ心配。インフレの時代感も再現とは。

  4. フィルム現像済みの青春を返してェェ!!って叫びながら半透明でスーパーボール結界突き抜ける練習してたけど、やっぱり解読不能だったよ俺の人生も。

  5. これは……妙に納得しました。そりゃ駄菓子屋の裏にはベーゴマ経済と並行宇宙ぐらい広がってますよね?うちの近所も見てきます。