国内主要森林地帯で、すべての木々が言葉を発する「しゃべる樹」政策が正式導入された。これに伴い森林全体が議会制へ移行し、葉っぱによるCO2削減政策の議論が大きな注目を集めている。また、木漏れ日生成の是非、動植物の発言権拡大など数々の論点が持ち上がり、森はかつてないほどの騒がしさを見せている。
政策導入のきっかけは、巨樹連盟会長のカラマツ常緑(推定樹齢540年)が突如「酸素ばかり作って疲れる、少し話したい」と落葉樹新聞に投書したことだった。この声に賛同した樹木がクラウド型年輪ネットワークで連携し、一斉に幹の振動で話し始めた。最初の公開討論では、ブナ議員(幹周り2.7m)が「もっと二酸化炭素を吸うか、枝の伸ばし方を見直すべきだ」と主張、スギ党代表コノデ・マツ子(高さ34m)は「枝同士の言い争いは風通しが悪くなる」と冷静に諭した。
一方、森の住民であるタヌキ族連盟は、木漏れ日の増減問題を巡って独自の抗議集会を開催。タヌキ代表の葉乃助(7歳・雌)が「昼寝に適した陰は不可欠」と森林議会へ要望書を提出し、これに対してシダ委員会は「光合成の邪魔になる」と反論。両者の意見が平行線をたどる中、一部リス科は「葉っぱの発言ばかりでドングリの声は届きにくい」とSNS上で森林民主主義の限界を訴えた。
専門家からは困惑の声も。森林哲学者の落英ものか(104歳)は「議会制導入で枝先の意見まで拾うと、1回の討論で8ヶ月かかる。細胞単位で意見聴取が始まれば、気候変動より速く議事堂が埋まるだろう」と警鐘を鳴らす。エネルギー政策担当の樹液官房長官も「森林バイオマスの自給率向上を目指すが、枝の私語が止まらない」と困り顔だ。
市民からは「道を歩くと木が突然クイズを出してくる」(主婦42)、「樹冠のスピーチに感動した。だが帰りにキノコにキリギリスの恋愛相談をされた」(学生19)との声が多数寄せられている。なお、議会周辺では毎日、落ち葉によるビラ配布や、根っこ派の無言座り込みデモが発生。森林社会のリフォレストレーションは、新たな混沌の局面を迎えている。



コメント
いや、枝や葉っぱにも発言権…って、もはや何の会議かわからん。でも木々が議論するとCO2削減に効果ある…のか?森林管理の新境地だな。
ワシの声も聞けーーーー!!葉っぱの陰謀だ!リス連の革命を呼びかける。ドングリ評議会の正義は必ず勝つぞ🍂🦫
最近、帰り道でクヌギのディベートに巻き込まれたw 負けたから葉っぱ被せられたw 森林民主主義ウケる( ´∀`)
葉乃助ちゃん偉い!昼寝のために頑張ってくれてるの分かる!でもシダさんとも手を取りあって、森みんなで居心地よくしてほしいなあ。
……なるほど、全ての始まりはカラマツ常緑のささやきから。そう、世界は誰かのひと声で変わるのだ…(風の音)