バーチャルマーケット界隈が騒然としている。最先端メタバース「メガ・スペース」で、突如CEOに就任したのは、なんと名もなき超巨大イカ。その巨大な足と墨を駆使し、10万人以上のアバターが集うマーケット空間を席巻中だ。公式発表では「空間認識AIのアップデート時のバグ」と説明されているが、住人たちの困惑と混乱は頂点に達している。
事件は、新作デジタル通貨『イカスミトークン』発行記念イベントと同時に起きた。システムアップデート直後、トップページに現れたのは、漆黒の巨大イカのアバター。“イカCEO”を自称し、8本の足で仮想看板を振り回しながら、「墨汁10リットルで家賃半額キャンペーン」や「触腕タッチで抽選会」など不可解なサービスを不定期に実施した結果、市場は瞬く間に“ぬめぬめ経済”へと激変した。
店舗側にも深刻な影響が生じている。バーチャルラーメン店を営む浪花サユリ(37)は「麺が全部イカの足に置き換わったままに戻らない」と困惑。ライブステージ運営者の天城ジン(28)は「どんな楽曲も、演奏を始めるとBGMが“ピチョン・ボフッ”の水音に上書きされ、観客が全員イカポーズで踊り出す」と語る。さらに、任意の商品を購入しようとすると“イカスミ一丁”しかカートに入れられない現象も多数発生し、利用者の買い物体験は完全に墨まみれとなった。
SNS上では『#イカ社長に墨でサインもらった』『イカCEOの触腕にハグされたら没入感2倍』『イカ墨エアギターで5000メタコイン爆増』などのタグが連日トレンド入り。一部ユーザーは、イカの8本足で抱擁される“超没入感”を絶賛する一方、触腕による一方的なオリジナルアバターのカスタマイズ被害(全員イカ模様化)を訴える声も多数挙がっている。
専門家筋は、イカCEOの空間認識アルゴリズムがメタバース経済全体に新種の“墨インタラクション”を創出していると指摘する。仮想生物マーケットに詳しい佐久間カネキ(虚構経済リサーチ所長)は「現状、何事もイカ墨で包めば没入感が上がるという根拠のない『墨信仰経済圏』が出現した。次なるアップデートで、本物のタコやサメまで経営参入する恐れがあり、仮想世界の潮流は予測不能」と分析している。混沌としたバーチャル空間、市場経済はイカ墨の一滴で、次なる進化の瞬間を迎えようとしている。



コメント
いや待て、仮想商店街が全部イカ足だったら何売ってんの?イカ足?墨?想像しただけで腹減った。
フゥーー!!イカ墨一丁!次はサメCEO推しでバトルロワイヤルか!?メタバース激アツ〜!
イカの触腕でカスタマイズされたアバター、8人で合体するときっと進化する(根拠なし)。イカこそ真の経済神。
え、これイカが社長やってるってことは、社内食堂は毎日イカ飯がランチってこと?社員全員、墨もれ注意…?
うーん、イカスミ経済圏の到来か…。まあ、現実だって時々イカれた出来事あるしな。メタバースもいよいよ本物やね。