全国の金融機関が待望していた膨張系デジタル通貨「エア円」が突如、地上4,300メートル上空に巨大な円形雲として現れた。貨幣が空中を浮遊するという未曾有の現象に、投資家から主婦まで幅広い層が新たなリスク管理に頭を抱えている。エア円の総発行量は気象庁によるとおよそ57兆粒。雲の形状や膨らみ具合で相場が絶えず変動するため、「財布を持つ意味とは」との根源的な問いも湧き起こっている。
この新通貨『エア円』は、分散型バルーンチェーン上で発行される極軽トークン。イノベーターである金融工学者・泡瀬スミト(61)は『価値の安定は“空気感”で決まる時代です』と強調。トークン自体が物理的に空中を漂うため、保有者は捕まえる努力が必要で、気象条件や風向きが個人金融資産にダイレクトな影響を及ぼす世界初の経済インフラとなった。
一方、国立バルーンリスク管理学院の佐波リノリウス学長は『強風時や鳥類による早期バースト現象がリスク。突発的な“ハードフォーク(破裂分岐)”時には本人確認が困難になる』と警告。すでに一部のエア円ユーザーがカラスの群れによって預金全損を経験しており、『分散化の正義とはいえ、まさかの鳥害とは……』という悲鳴がSNSでバズっている。
経済ジャーナリストの宇土マモル(42)は『金融包摂の名のもとに空にも格差が可視化される時代。都市部の高層マンション民はエア円の捕獲に優位だが、平屋住まいは“地表に降りてくるお零れ”を待つしかない』と分析。不動産と空調力がデジタル通貨へのアクセス権を左右するなど、従来の金融常識を覆す前代未聞の事態となっている。
早くも発案・運用から2週間足らずで、エア円雲の厚みを競う派閥抗争や、不法な真空ポンプによるバブル操作の摘発も相次いでいる。SNS上では『明日は風が強いから全部吹き飛ぶ』『自宅の天井に張り付いて離れない、払いたくても払えん』など、混乱と爆笑が渦巻く。泡瀬氏は『次は室内専用“床コイン”を検討中』と語っているが、人々の財布はすでに空気で満ちているようだ。
コメント
エア円集めるのに高層マンション買う時代到来か…もう財布いらんけど双眼鏡は必須?
昨日カラスに一晩で全資産持ってかれた。泣いてたら隣の家はバルーン増えてるし、隣の風が羨ましい人生。
まって、エア円って取り逃すと風と一緒に思い出まで吹き飛ぶの?いやこの経済、切なさすぎん??
え、床コインが出たら床暖房民が覇者になるのか?次は換気扇で資産運用爆上げ時代きてるwwww
なんとなく納得したわ。子どもの頃、空に財布投げたらお金増えるとか思ってたけど、まさか令和で正解になるとは…。