不可視審判の大暴走で卓上バレーボール試合が無制限ループへ──新戦術“幻の笛”誕生

アリーナの卓上バレーボール会場で選手たちが円を組んで座禅を組む中、他の選手が逆立ちで静止し、得点表示板に無限大マークが映り主審台が無人の写真。 団体競技
不可視審判システムの混乱で、試合会場は異様な空気に包まれた。

世界団体競技連盟が主催する「第19回卓上バレーボール団体選手権」で前代未聞の騒動が巻き起こった。試合会場となったロトリエアリーナでは、突如導入された“不可視審判システム”によって、試合が終了しないどころか、誰も得点やルールを把握できなくなる非常事態に。SNSでは「もはや物理法則の敗北」「新しいエンターテインメントの最前線」など、世界中から困惑と笑いが渦巻いている。

当日、卓上バレーボールの決勝戦に進出したトルゲリア代表とサッカリア女子W杯混成選抜は、両チームとも万全の準備で臨んだ。しかし試合開始と同時に驚くべき事態が発生。主審として予定されていたオロコ・バンダノフ氏(54)が壇上に上がった瞬間、“不可視審判システム”の試験運用が宣言されたのだ。このシステムは「審判の存在を限りなくゼロに近づけることで、選手の自主性と高度なフェアプレーが生まれる」と説明されたが、会場の誰も審判の移動やジャッジが全く分からず、試合中に急にポイントが増えたり消えたりする異常事態が続出した。

この混乱により、両チームは新戦術“幻の笛”を編み出すに至った。トルゲリア代表のキャプテン、フェルヴィナ・イグリス選手(27)は「不可視審判が今ここにいるのか、それとも昨日の夢だったのか分からない。よって、ボールを持たずにサーブしたり、コートの外で円になって座禅を組み始めるしかなかった」とコメント。一方、サッカリア女子チームでは一斉に全員が逆立ち状態で静止し、不可視審判との“テレパシー連携”を心がけていたという。

試合は得点表示板が『∞–∞』を示したところで完全に進行不能になったが、会場の観客約1400名は「これはスポーツの新時代」「自分たちもいつの間にか選手だったのでは?」とSNSで実況合戦を始めた。専門家のチャルダーニョ・フリッツ教授(架空スポーツ学)は「不可視審判は古来トカゲ族の儀式にルーツがあり、球技にカオスを導入することで人間社会の無意味さを照らし出す画期的発明」と冷静に分析した。

その後、機械音声による不可視審判から「両チームとも勝者に該当」という謎の宣告がなされ、優勝カップは二つに分割された。今後、この“幻の笛”戦術が他の競技に波及するのか、また不可視審判が具現化する未来はあるのか。世界中のスポーツファンと物理学者が固唾を呑んで見守っている。

コメント

  1. えーと、試合開始から終わってないのに全員で座禅は草。不可視審判が“今ここにいないかもしれない”って、もはやシュレディンガー状態じゃん…。無限ループ怖すぎw

  2. ピーッ!フォーッ!幻の笛が響いたとき、宇宙は逆立ちしたのだ。わたしも今、机の下で円になっている。つまり私こそ不可視審判(?)

  3. そろそろプロ野球にも幻の笛導入頼むわw 審判消えてる間に焼きそば作れるじゃん。得点?体感で決めよーぜ!

  4. やっぱり…審判って本当は最初から“可視”じゃなかった説。フェアプレーの名のもとにカオスを呼び寄せる、全部計画されてたんですよ、ええ。

  5. あ〜、分かる!たまに自分も人生で不可視審判のジャッジが分からなくなる時あるし…カップが2つに割れるの、なんか納得してしまった(笑)