シェアできるおじいちゃん急増、カブ畑の経済圏を席巻――推し活高齢化に自治体困惑

畑で高齢男性と利用者たちがカブを収穫し、お互いの顔にカブを擦り付け合いながら歓声を上げるカオスな様子。 社会・暮らし
全国で話題となった“推しジィ”カブ畑ツアーの熱狂的な現場。

全国各地で、高齢男性をシェアリング経済の主役に据える『レンタルおじいちゃん』サービスが爆発的に流行し、思わぬ経済的・社会的混乱を招いている。地方自治体では「おじいちゃんが全員畑で推されて帰ってこない」と嘆きの声が上がり、サステナビリティ推進派からも高齢化時代の新たな推し活トラブルとして警戒の目が向けられている。

発端は滋賀県彦魚市のベンチャー企業『ジィイナリスト社』が立ち上げた『推しジィープロジェクト』だ。市内のフリーランス高齢男性をスマホアプリで指名し、利用者は作業や指導、スマイル提供など何でも任せられる仕組み。特に人気なのが『推しカブ畑ツアー』で、利用者が“推しおじいちゃん”の畑で一緒にカブを抜き、収穫したカブをお互いの顔に擦り付けて応援メッセージを伝える一大イベントと化している。最近では『カブ推し専用SNS』で畑のライブ配信中に“援カブ”ギフトが飛び交い、「今月だけで45トンのカブが応援されました」と同市推し農業課の間馬岳志課長(53)は語る。

しかし自治体側は、意外な副作用に頭を抱える。町内会が日曜のごみ拾いボランティアに動員をかけても、おじいちゃん達は皆“推される側”として予約で埋まって欠席続出。お年寄りのリモートワーク拠点にも誰一人現れず、Webカメラ越しにカブ畑の泥だらけの手を振るだけ。市の職員・干葉まつ乃さん(40)は「高齢者の社会参加は増加したが、洗濯物を干してくれるおじいちゃんがいなくなった」と憂う。

一方、サービスの利用者層も急速に多様化している。20代から80代までが年齢・性別問わず“推しジィ”を探し求め、遠隔地から夜行バスで畑に直行、カブ畑で1日中“推し応援ジャンプ”を繰り返す“ガチ勢”も出現。SNSでは『推しジィ祭り参戦した!カブ汁飛びすぎてメイク全部溶けるわ』とのコメントが拡散され、フリーライターの渡邉祖左門さん(37)は「かつてアイドルや俳優が担っていた“推される夢”が、いまやおじいちゃんと共に畑の泥となった」と分析している。

農業経済にも異変が広がる。推し専用カブの需要急増で、自治体は『カブ畑利用シェアリング条例』を急遽制定。推し応援ボタン付き即席カブがスーパーの棚を席巻し、JAでは「今年は米よりカブが売れた」と悲鳴。専門家の春木てまり教授(農業労働学)は「持続可能な社会には多世代の推し活バランスが不可欠。次はレンタルおばあちゃんの波がくる」と警戒するが、一部では『推しジィ』同士がカブ畑でうっかり推し合い始めて全員が迷子、という新種の高齢者インフルエンサー事故も発生。カブの葉が舞い散る畑には今日も推し活の熱風が吹き荒れている。

コメント

  1. めっちゃ混乱してるけど、誰がカブの収穫最終責任者になるんだろう?経済圏回るのはいいけど、推しジィ不足で日常生活まわらなくなるの本末転倒では…笑

  2. これは全部JAの陰謀だろ?カブで日本を支配して、最終的に推しジィ政府樹立を狙ってる説。推しカブジャンプで脳内通信してるのは間違いない。

  3. 推しジィのカブ汁でメイク溶けるの想像して草www 俺も来週、夜行バスでカブ畑ダイブ参戦するわ( ゚∀゚)ノ

  4. なるほど、つまり応援したかったらとりあえずカブを擦り付けておけば問題ないってことなんだな。なんか納得した。

  5. カブを持って推すとは…我々は何を応援し、何を収穫しているのだろうか。おじいちゃんが推され迷子になる世界、案外アリかもしれません。