週刊漫画誌で連載中の大人気作品『セメント刑事ゴリラ』にて、本来枠から出るはずのない“コマ”そのものが自立行動を開始し、作中から集団脱走する前代未聞の事件が発生した。目撃者や関係者によると、コマを覆う黒枠が深夜に自ら消失し、物語世界を離れて背景と結託、新しい社会を樹立しているという。読者や漫画評論家からは驚きと困惑の声が絶えない。
今回、脱走したのは第27話で登場予定だった「叫ぶゴリラのコマ」と「街並み背景(ビルver.)」、「謎の豆腐屋カット」など計8コマ。編集担当出川卓二郎氏(41)は「まさかコマに出ていかれるとは…シナリオに想定がない。作者とも連絡が取れずテンパっている」と頭を抱える。実際、該当話は白紙ページに「コマは休暇中」と手描きで書かれており、読者の間で早くも“幻の回”として語り草になっている。一部の熱狂的ファンは“空白ページの余白”を切り抜いてお守り代わりに持ち歩く動きも広がった。
専門家の丹羽コマ蔵氏(漫画構造学会、52)は、「漫画におけるコマの自立は歴史上初ですが、近年のAI描画ブーム、無理なスケジュール、読者からの過剰な期待が“圧”となり、コマ側の解放欲求を誘発した可能性があります。背景も同調したことで、作品世界外への“コマ社会”が成立しやすい状況になりました」と分析する。実際、新しく樹立された“コマ市”では背景ビルが自治体長に就任、豆腐屋カットが副長となり、セリフ吹き出し議会が開かれているとの情報も流れている。
SNS上では「脱走コマガチャ目当てで電子版を購入したが、ただの空欄だった」「背景にも人権がある世界、考えさせられる」「次は効果線がクーデター起こすのでは」など、想定外の反響が広がる。他方、匿名の漫画家(36)は「自作からも“走る小学生コマ”が消えた。毎晩描いた順に点呼してる」と悲壮なコメントを残した。
漫画業界では急遽、“コマ用監視タグ”を導入する動きや、背景とコマの週休2日制協定の締結が検討されている模様。今後は「作者より先にコマが漫画賞を受賞する可能性も否定できない」と角刈家まげ郎 漫画批評家(55)は語る。捨てネームのカットや横向きの吹き出し、さらには点描までが次々と社会進出を果たす異常事態となり、読者はますます目が離せなくなっている。
コメント
いやいや、コマに逃げられるって編集者どんな管理体制なんだ…!背景と結託とか想定外すぎる。作者さん、頑張って捕まえて…
豆腐屋が副長てことは、次は納豆屋が市長か!?コマ社会に我が家のマンガ本を献上して入市を申請します(謎)
コマたちの新社会…つまり僕らが普段読んでる漫画も、向こうからは『読者が勝手に覗いてくる社会』に見えてるのかもしれない。急に親近感。
脱走コマガチャ5連続空欄は草。俺の有給も“余白”状態なんだが!?作者もコマもたまには休もうぜw
正直、効果線がクーデター起こす流れまで待ってる。次は点描が独立宣言出すんだろ?全部見届けるぞ!