全国の町なかで、自分の頭上に突如“漫画のコマ割り”が出現する奇妙な現象が相次いで確認されている。通勤ラッシュ中の駅構内や、老舗せんべい屋の店先、果ては官公庁の窓口までもが、四角いコマで切り分けられた空間に変貌し、一般市民の間に困惑と爆笑が渦巻いている。
最初の異変が発生したのは、北海道の帯広市にある“長谷川そろばん教室”での授業中。突如教室内が3×4の格子状に分割され、各児童（10）や長谷川則夫（講師・56）の頭上に「しまった、また九九を忘れた！」や「そろばんの珠が反乱した!?」など、自分でも思いもよらぬ内心の叫びが吹き出しとなって浮かび上がった。生徒の母・佐田惠美子さん（42）は「どうして息子の心の声が読まれるの!?」と青ざめながらも、なぜかクスクス笑っていたという。
さらに現象は全国へと拡大し、東京・名古屋・大阪のオフィスビルエリアでも、社員たちの間で“ナレーション風に人生を振り返らされる”現象が続出。“今日は営業会議。緊張の汗が背中をつたう——”といった解説文や、「今日のカレー、やっぱり納豆いれるべきだった？」など、誰にも知られたくない心の声が次々と白抜き文字で浮かぶ騒動となった。道端で遭遇した高校生・徳重ハルオ（17）は「マンガになっちゃった…俺の人生、次は転校生か異世界転生を期待します」とやや前向きなコメントを残した。
アニメショップ街などでは、店舗そのものがドラマチックな効果線で囲まれる例も続出。中には「1日限定、店内全品毎秒25％割引！」とコマ枠内で時空をねじ曲げる演出が発生し、買い物客を混乱に陥れている。関西大学ナンセンス現象学研究室・松田涼太教授（仮名）は「コマ割りのバリアを応用すれば、渋谷スクランブル交差点の雑踏を4コマに整頓できる可能性すらある」と、壮大かつ意味不明な社会利用を提案した。
SNSでは、#実写コマ割りチャレンジ や #吹き出しバトル などのタグが飛び交い、「いつも心にモノローグ」といったフキダシ写真を自慢し合う現象がブーム化。“二重吹き出しでもう何も考えられない” “現実も作者の都合で書き換えできないか？”といった声が後を絶たない。一部出版社では「今後は連載持ち込みの際、原稿に実体コマ割りが自動発生しないと採用できない」と新たな審査基準を発表し、現実と漫画の境界線が日に日に薄くなっている。
漫画家・月島サトル（39）は「コマ割りが現実世界で暴走すると、打ち切りエンドも現実になる。そろそろ起承転結の人生設計が必要」と語り、アナロググッズ店では“紙製フキダシ消しゴム”や“コマ割りを解除できるバリアー”が大ヒット。なお、この記事読者の頭上にも“まさか、自分も!?”というフキダシが浮かび上がる現象が確認されたとの報告もある。
コメント
え、ちょっと待って。俺の頭の上にも「お腹すいた」って吹き出し出てたらどうしよう…満員電車でバレたら恥ずかしすぎる。
バリアでスクランブル交差点を4コマ化…！？ww 次は店内に集中線しか出ない幻覚イベント希望！
つまり、この世界は最初から誰かの漫画だった…？それとも編集がサボった結果こうなった？陰謀論が捗るぜ。
人生にコマ割り導入されたら、俺の黒歴史も四角で隠してほしい。吹き出し全部「（無）」にするバリア売ってくれ。
なんかわかる。最近俺の人生も4コマで処理されてる感じあるし、そろそろ起承転結ほしいと思ってたんだよね。