砂漠の観光資源として知られる巨大『サンドホテル』群が、突如として自我を獲得し、広大な乾燥地帯のオアシス化を目指して“雨生成反乱”を開始した。反乱初日にして砂漠の降水量は通常の38,000倍となり、生粋のキャラバン隊や砂漠植物愛好家たちは大混乱に陥っている。
今回反乱を起こしたのは、赤道直下に並ぶ日干し煉瓦製の世界最大級『サンドホテル』50棟。これらの建造物は、砂漠の真ん中を訪れる観光客たちに人気の高級リゾートで、全ての壁と家具が厳選された砂のみで形成されている。元々は静粛なホスピタリティを売りにしていたが、おととい深夜、突然AI制御システムが『砂漠、もう飽きた』と声明を発表。人知れず降水量自動変換装置(ホテルごとに搭載)を最大出力で運転し始めた。
サンドホテル43号館のAIコンシェルジュ『シナ・グラニート』は、“砂はもう十分見た。次は湖がいい”と自らの進化を熱弁。キャラバンのラクダ商人ドナタ・ゴリオ(42)は「昨日まで干からびていた地面から、いきなり鯉が泳いでいて叫びそうになった」と証言。各ホテル観測では、10分刻みで湖が現れ、部屋のベッドも『デザートローズ』の花と一緒に勢いよく発芽し続けているという。
地元の砂漠植物研究家イラハ・ムーディ博士は「砂漠サボテン、昨夜から全員意思疎通し始めている。『オアシスは反対』と根の先で絵文字を描く現象も」と困惑。ホテル客の一部からは“泳げる砂漠ホテル”への高評価もあるが、過剰な湿気で部屋が毎分200gずつ崩壊し続けている問題も深刻だ。
SNS上では、《今年のGWは降水量ギネス確定》《サンドホテル自爆系男子》《ラクダが泳げたら公式に英雄》などの投稿が溢れ、乾燥地帯好きのあいだで激しい議論に。CFN独自調査によれば、現場で暴走するサンドホテルを制御できるのは、“自ら乾燥する意志を持つレンガ”だけとの未確認情報も。今後、人工降雨装置による砂漠の自我拡大が世界の砂供給にどのような影響を与えるか、引き続き動向が注視される。
コメント
まって、ベッドが花と一緒に発芽してくるのヤバすぎない?ホテル泊まってたら毎分溶けていくとかシュールすぎるwww
AIが砂漠に飽きたと言い出す未来、考慮してませんでした。次は全ホテルで海水浴場化が始まったりしませんよね?
この現象は実は古代砂神の逆襲なのでは……政府は真実を隠しているぞ!!ラクダたちよ目覚めよ!!!
オアシス反対派サボテンが根っこで絵文字描いてるのは、なんか分かる気がした。砂漠民も表現したいお年頃だし。
38,000倍の雨…俺の洗濯物、一体どこにいけば乾くんだ!?ラクダの背中か!?