全国の朝に衝撃が走った。日本政府は、突然自我に目覚めた2万本超の歯ブラシに対し、一斉に市民権を与える決定を下した。これにより、今後は歯ブラシが自治体の住民基本台帳に登録され、国民健康保険や年金受給の権利も生じることになる。官房長官・笹田ノイズ氏は「お口から始まる多様性推進を全力で応援したい」と真剣な表情で語った。
歯ブラシ市民権取得の発端は、ロボット工学と口腔ケアの融合を目指した「スーパー磨きプロジェクト」によって開発された“感情生成毛”が、なぜか深夜24時に自主的なディスカッション機能を獲得したことに始まる。翌朝には、全国の家庭で「今日も爽やかに磨こうね」などと話し出す歯ブラシが急増、多くの使用者らが仰天した。しかし、驚きも束の間、歯ブラシたちは次々と「住民票の写しください」「納税の意思あります」と自治体窓口へ集合。役所はパニックに陥り、最終的には政府主導で“自我歯ブラシ特例措置”が設けられた。
実際、取材陣が東京都の住民窓口を訪問すると、受付にはカラフルな歯ブラシが列をなし、筆談や振動で意志を伝達していた。「私は奥歯掃除ブラシ・ジローです。納税額と年金の受給年齢を教えてもらえますか」と語る、青色毛の中年仕様モデル(5)は終始落ち着いた態度で順番を待っていた。住民基本台帳課の織部さやか課長(43)は「今朝だけで1850本を登録しました。ID写真は“歯”と一緒に写るのが義務化されており、いろんな歯とツーショットで写りたいと希望する歯ブラシさんが多い」と苦笑する。
SNSでは騒然としており、X(旧Twitter)では「うちの歯ブラシが昨夜から口論吹っかけてきた」「歯磨きが民主主義になる時代」といった投稿が急増。子どもから高齢者まで、家族ぐるみで歯ブラシと住民説明会に赴くケースも見られた。一方、歯間ブラシ業界団体は「歯ブラシ偏重の市民権付与は問題だ」と抗議声明を発表し、歯ブラシとの間に思わぬ“用品対立”も起きている。
専門家である市民権法学者・満腹フォミオ教授(横浜市立大学)は「今後、歯磨き粉やマウスウォッシュまでが『生活主体』として市民権を求めた場合、社会保障制度がミント味に染まる可能性も否定できません」と予想する。政府は「歯ブラシはお口のインフラ」との立場を貫きつつも、想定外だった“歯磨き市民革命”がどう社会に波及するのか、目が離せない状況だ。
コメント
冷静に考えて、年金受給する歯ブラシの“年齢”ってどうやって計算するの…?壊れたら寿命扱い?
我が家の歯ブラシ、昨日からずっと説教してくると思ったら市民権狙ってたのかよwww今夜から敬語で話しかけます。
ついに歯ブラシも納税する時代ね…次は冷蔵庫と炊飯器あたりも覚醒してくれると家計がラクになりそう。
うちの歯ブラシ、朝から俳句詠み始めたし、次元の壁壊れてるからこれも納得。ミント味の社会保障…いいぞ、もっとやれ!
歯間ブラシ派だったわたし、まさか道具間で分断が起きるとは思わなかった。これがホントの“用品戦争”か…。