CO2削減ブームの真っただ中、京都の空に突如現れたのは、虹色に輝く“二酸化炭素風船”の大群だった。「気候変動への画期的解決策」と一部で噂されるその現象の裏で、エコシステムは予想外の進化を見せていた。

例年比５倍のペースで気温が変動する春の京都上空。住民が空を仰ぎ見ると、大文字山の「大」の形そのままに、巨大な風船群が浮遊していた。専門家チーム「地球温暖化戦隊カーボンスイーパーズ」団長・泉川ロドリゴ（44）は、「これはアメーバ的CO2風船です。排出された二酸化炭素を専用装置で包み、自律的に膨張しながら空へ浮かぶものです」と語る。風船の内部では“爆速光合成細胞”がエネルギーを無差別生産。時折、カーボン分子のダンスによるさざなみ音が地上に響いてくる。

この風船群の発明者と目される生物エネルギー学者・槙野ヨシヒト（62）は「CO2を空中から掴み取った上、太陽光でバイオマスゼリーを精製します。風船が破裂した時、ゼリー雨が降ることがありますが、味はミント系で無害です」と説明する。しかし、ゼリーを食べたリスが巨大化するなどの報告も相次ぎ、森の生態系に新たなパワーバランスが生まれている模様だ。

SNSでも話題沸騰中。“CO2風船元年”を宣言した環境活動家・織部リナ（28）は、自撮り動画で「グレタ・トゥーンベリもきっとビビる！」とコメント。一方、地元の農家（51）は「風船の陰でトマトが異常成長。10kg超のトマトが今朝2つ落ちてきた」と語る。川ではなぜか逆流現象が頻発し、琵琶湖のフナたちがスワンボートに乗って観光客を逆観光案内する騒ぎも起きている。

地球規模の気候危機打開につながるのか、それともさらなる混沌の呼び水となるのか。“CO2風船”現象は今後、各都市にも拡大する見通しだ。国立カオス気象台・田所トム（39）は「次は、二酸化炭素製ハリケーンとの融合リスクも想定される」と指摘。今、京都発・全人類参加の『空中バイオマス祭』開催が、巨大なエコシステムの逆鱗に触れる可能性もささやかれ始めている。