山岳地帯に水泳帽とゴーグルが異様なほどあふれ返る異常事態。国際メドレーリレー連盟が先日、世界初となる「垂直500メートル登頂水泳大会」を開催した。参加者は斜面にそそり立つ“垂直プール”を、平泳ぎ、バタフライ、背泳ぎ、クロール、さらにはアーティスティックスイミングの要素まで織り交ぜながら遡上し、頂上を目指した。
本大会の会場となったのは、かつて山岳救助犬しか登れないとされた通称『水無険嶺』。その岩肌をくりぬいて開発された全長500m、幅4メートルの透明逆流プールが設置された。水流は重力に逆らい上方へ向かう特製。選手たちは降り注ぐ滝に逆らいながら懸命に泳いだ。なお、競技委員長の井上パレット氏(72)は『登山でもなく水泳でもない。説明は諦めた』と公式コメントを発表している。
メドレーリレー形式で行われた本種目では、第一泳者がバタフライで渓流を叩きながら飛び、第二泳者は平泳ぎで山の急斜面に水平線を描いた。第三泳者は背泳ぎで空を見つめつつ、崖のツタを利用し自分を引き上げ、クロール担当者は手からストレートに虹を生み出しながら爆進。極めつけはアーティスティックスイミング部門。メンバー全員でプール壁面に半分埋まりつつティーカップ型の彫刻を作り、審判員から芸術点も狙う熾烈な争いが展開された。
SNS上では『バタフライでネパールの峠超えたチーム、ロマンしかない』『筋肉痛の翌日は酸欠、翌々日は意味不明だった』など、参加者の混乱した投稿が相次いだ。一方、伝説の山岳水泳家・溝田レイチェル氏(79)は『水平方向で限界を感じたら、次は垂直方向だと思っていた。次は地球コア方向にチャレンジしたい』と笑顔を見せている。
専門家会議の臨時招集では“浮力”と“重力”と“分別”について激論が交わされたものの、最終的に『水があればどこでも水泳できる』という名言が記録され閉幕。来年からは国際標高別大会も予告されており、新たな水泳の地平がますます混迷とともに切り開かれる見通しだ。
コメント
冷静に考えて、プールが山の壁にくっついてる時点でもう敗北感すごい。これルール説明会絶対盛り上がらないやつ。
プール!山!アーティスティック水揚げ!!オレの背泳ぎは空も飛ぶぞォォ!!!(謎の涙)
どこで練習するんだこの競技…てか次は地球のコアまで泳ごうとしてて草。いや無理やろ。
分かった。平泳ぎもクロールも人生も、方向だけ変えれば可能性は無限。そういうことだな。
ワイの地元でやったら、選手より先に魚が登頂してそうで草。芸術点はワカサギに進呈!