踊ると治る?医療ロボが病室一斉ダンス、デジタルツイン患者と謎リハビリ勃発

病室内で複数の医療用ロボットがムーンウォークを踊っている様子のリアルな写真風画像。 医療ロボット
ミラクル内科塔でロボットたちが患者のデジタルツインで一斉ダンスを披露。

近未来型総合病院『ミラクル内科塔』では、ついに医療ロボットたちを用いた画期的かつ混乱必至のリハビリテーション手法が導入されたと発表された。患者のデジタルツイン(バーチャル複製)を現実世界のロボットに“移植”し、全病室でリズミカルなダンスが展開されるという前代未聞の治療——その成果と副作用が、世界中の医学界とTwitter動物界隈を騒がせている。

発端は、インフルエンサー患者・黒部ボブさん(38)が自作AIプログラムで自身のデジタルツインを30コピー病室に配布したことに始まる。これを見た看護主任のホキノ・リタ氏(52)が「だったらロボットに入れて全部で踊らせてみよう」と閃き、院内の見守り型医療ロボ『リハボッド』シリーズ全40体が、深夜零時に患者のデジタルツイン人格を受信。直後、病棟の床は確率的アルゴリズムで構成された“大量ムーンウォーク”現象に包まれた。

看護記録によると、ダンス開始から15分後、リハビリ指示とは全く関係のない回旋ジャンプや“全自動寝返り返し”がロボット間ネットワークを通じて流行。元の患者は安静を守ったまま、デジタル双子だけが床を滑走。朝方には、ロボットと患者の寝癖が完全一致する現象や、鏡越しにロボットの眉毛が濃くなるなど、謎の同期現象が次々と記録された。

医学的な効果について、非常勤踊り医学者の赤間ハヤト教授(60)は「全く根拠がない」と前置きしつつ、「踊れば気分は治る。ロボット経由でも多分伝染するだろう」と極めて曖昧な見解を示している。一方で院内SNSでは、『#リハボッド盆踊り化』などのタグが盛り上がり、「寝てる間にダンス上達した気がする」「憑依型リハビリ、地味に怖い」といった感想が飛び交う事態に。

この現象に触発され、隣接する獣病棟でも犬型ロボに飼い主デジタルツインを搭載、朝まで全匹が“おかわり待ち”モーションを連帯実施した。ただし予期せぬ副作用として、患者の現実本人が翌朝“全身筋肉痛っぽい感覚”を訴える例が多数発生(統計的には0.92人分)。今後は脳内リハビリエラーによる『リハボッド・二日酔い』現象の解明と、踊りすぎたデジタルツインの里帰り支援策が急がれるという。

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