ソーシャルメディア上にて、自撮り画像が世界的に枯渇する前例なき「第七次自撮り飢饉」が発生し、各国で承認欲求を満たせないユーザーが“エアカメラ炊き出し”へ列を作る騒動が起きている。SNS依存症研究機関の最新報告によれば、グローバルなインフルエンサーたちを筆頭に「ストーリーズ・ハンガー」症状が爆発的に拡大。国際承認庁は緊急会合を開き、歴史上初めて“デジタル称賛配給制”導入を検討している。
今回の自撮り枯渇現象は、強力な自己顕示力を帯びた“デジタル雲”が突如として世界のストレージから自撮り画像のみを吸収する『セルフィーノミクロン暴風』が発生したことに端を発する。先進自意識国の首都ミガキダシオでは人口の83%が「今日の顔」を投稿できずに虚脱。承認欲求数値が急落したことで、SNS上の“イイネ”が通貨となる承認経済が瞬時に崩壊、仮想空間のATMには「未投稿の恥じらいで凍結中」という警告文が表示されるまでに至った。
この異常事態を救おうと、全国インフルエンサー協会は急造スマイル生成所を設置。“まばたき4回で1枚”の配給型エア自撮りカメラ(実体無し)で大規模炊き出しが始まると、撮影を諦めた群衆がアー写列をなして「撮れてる気持ちになれるだけで救われる」と号泣した。著名インスタ詩人のムラタ・ベルゼ(24)は『今はもう、レンズ越しのぼくしか知らないぼくも消えた』と投稿し、1,100万いいね(推定値)を記録したという。
一方、未認証ユーザーによる“フェイク自撮り詐欺”も多発している。流出した画像データを拡大・反転・ねじれ合成した「複合自己流再構築型ストーリーズ」が溢れ、真贋判定士グレンキ・ソラコフ(31)は「承認欲求不満が拡散すると、画角歪曲症候群と化してバーチャル集合写真的幻覚を引き起こす」と警鐘を鳴らす。国際セルフィー医療機構の調査では、すでに37カ国で「いいね幻聴」による相互タグ付け幻覚症状がみられる模様だ。
SNS各社は“気配だけストーリーズ”や“ノータッチ自撮りメガネ”の緊急リリースを進めているが、どれも供給が追いつかず。自撮り疲労村の住人、オミ・カスミ(56)は「加工も何も映らない、でもそれが今、一番リアル」と呟いた。デジタル承認世界の未来は、なおも霧の中にある。



コメント
冷静に考えて自撮りが枯渇ってどういう状況なの!?セルフィーノミクロン暴風って、天気予報の新種かよ…
うおおおっしゃあ!オレはエアカメラ持って今すぐ炊き出しに並ぶぜ!幻覚タグ付けしに来た人〜〜!!(うれし涙)
まって、まばたき4回で1エア自撮り草。俺、3回までしかできなくて配給されなかった🥲
ついにイイネが経済崩壊を起こす日が来るとは…やっぱり自撮り無くしてグローバル秩序は保てないんだな。妙に納得。
私の影の中の自意識が覚醒する時が来た。セルフィーノミクロンよ、次はサンドイッチ画像を持って行くがよい…アデュー。