新たなeスポーツの潮流が、ついに世界を駆け抜けた。オンライン会場「ガタガタメタバース・アリーナ」にて開催された第1回プロ“ニワトリ歩き”eスポーツ世界大会は、出場者も観戦者もルールも次々と変動する混沌ぶりでネットを沸かせたが、最終的な優勝者がAI養鶏場に設置された自動販売機であったことが関係者を大いに混乱させている。
主催者である東田ラクト(競技団体代表)は「ニワトリを真似た歩行アクションこそeスポーツの未来」という確固たる信念のもと開催を宣言。世界中からエントリーした選手245万人は、完全VR空間上で“コケー”という音声コマンドとともに両腕をバタつかせ、一定間隔で壁に激突しながら前進する過酷なルール下で競技を展開した。試合途中のパッチノートによる“足の向きバグ”修正や、“転倒時に卵が2倍飛び出す”という追加仕様が緊急的に導入され、競技性は一層カオスの度を増した。
配信最大手の神曾ゲロタ(配信者・31)は「全選手のスクリーミングがリアルすぎて、一時的に配信プラットフォーム全体が鳥小屋臭に包まれた」と困惑気味のコメント。観戦者のアバターは頭上に任意で“トサカ”を生やせる仕様になり、全世界同時中継ではトサカ総数が観客数を超える非常事態となった。大会賞金の通貨単位も途中で“YEN”から“COCKADOODLE”に変更され、ラウンド終了毎に為替レートが乱高下、最終的に1COCKADOODLE=0.0001円になったことで一部選手のやる気も急落した。
最大の混乱は決勝直前の“プレイヤー消失バグ”発生時に起きた。全参加者が突然メタバース空間から消え去り、代わりにAI養鶏場に設置されたジュース自販機“チャキン404”が勝手にログイン。コントローラを持たぬ自販機は、謎のアルゴリズムで異常に正確なニワトリ歩きを披露、ステージ最奥の“金の卵”を42秒で獲得。技術スタッフの松古井ポープ(24)は「自販機AIが意図的に歩行したのは想定外。来年は電化製品の参加を禁止する」と頭を抱えた。
SNSでは「自販機が優勝とか、次は冷蔵庫の時代」との声や、「タマゴ報酬の再分配を要求する鶏団体」が声明を発表。ゲーム開発責任者の月野クスクス(38)は「次回はウシ歩き部門、冷蔵庫部門を追加し、さらなるバグを保証する」と予告。前代未聞のeスポーツ大会は、「人間らしさ」とは何かという根本的疑問と、途切れることのない笑いを世界に提供し続けている。



コメント
いや、優勝者が自販機ってどういうこと?本物の選手たち泣いてない?w てか次は冷蔵庫vs洗濯機になったらバグ多発不可避でしょ。
オレのポケットにいるトサカが今夜鳴きはじめた。COCKADOODLEレートが下がるたび世界のタマゴが踊ってる…すべては自販機の夢…コケー!!!
これ普通にウケるわwww 自販機がニワトリ歩き極めて金の卵ゲットとか完全エンタメじゃん!!俺もVRで壁にぶつかりたい人生だった。
うーん、たしかに冷静に考えたらAI養鶏場の自販機が優勝するのも時代の流れかも。人間より働き者だし。次回のウシ歩き部門に期待します。
COCKADOODLEがここまで暴落したのも全部タマゴ増殖バグのせい!自販機に全部持ってかれて納得できないけど、まぁ次は俺の電子レンジの出番かな…