全力ランナー消失事件――新素材ジャージが街から人を消した“サステナブル迷彩”騒動

仙台市の通りで、浮かんでいるように見えるランニングシューズと驚いている通行人を写した写真。 スポーツウェア・アスレジャー
街中で姿が消え、靴だけが浮いて見える全力ランナー現象が人々を驚かせた。

世界のスポーツウェア業界は今、前代未聞の革命に揺れている。最新型の“サステナブル・インビジブル・ジャージ”が発表されるや否や、その着用者たちが街中から軒並み消失するという怪事件が相次いでいるのだ。高性能化が極まるテックウェアの進化に誰もが目を見張る一方、その社会的影響はいよいよ現実からナンセンスの領域へと突入した。

今回話題となっている『MIRAGE EMK-IV』は、東北に本社を持つ架空企業・未来衣料研究所が開発。繊維には珍しい成分「カメレオン苔由来ナノ粒子」を練り込み、光の97%を吸収・散乱させる“高効率サステナブル迷彩”を実現した。発売初日に着用し、市民ランナーで賑わう仙台市の目抜き通りをジョギングしていた魅吹音四郎さん(33)は、突然「自分の足しか見えなくなった」と証言。そのまま全力疾走を続け、通行人たちの目には音四郎さんのスニーカーだけが宙を浮くという超常現象が繰り返し目撃された。

ジャージ着用者が集団で消える現象は全国に拡大。都内のジムでは、会員の一斉失踪に館内アナウンスが大混乱。「膝だけがレッグプレスマシンを上げ下げしている」や「全裸ランニングクラブ発足の誤解」など、SNS上には混乱と興奮の声が飛び交った。ウェアを開発した環境繊維研究家・宇津根春子(57)は「本当は太陽光発電繊維を混ぜたかったが、なぜか迷彩機能が暴走した。地球環境には良いが社会秩序には自信がない」と頭を抱える。

肝心のサステナビリティ面も常識外れだ。このジャージ、着用中に勝手に光合成を始め、着ている人間の炭素排出量を1/2000に圧縮。さらには着用者が強制的に“森の精”として記録される新データベースが突如構築され、実際にお遍路ツアー中の団体が団体ごと「松林の一部」として森に溶け込んだまま5日間見つからない騒動も。同製品のベータテスト参加者・菫谷ペトロニウスさん(24)は「生まれて初めて森になった感覚。次回作では“鳥のさえずり再現機能”も期待したい」と語る。

ジャージに埋め込まれたAIは着用者のスポーツモチベーションを測定し、やる気が高まるほど“透明度”が増す仕様を隠し持つため、真剣なアスリートほど姿が消えやすいことも問題視されている。「部活の朝練でキャプテンの声だけが飛び交い、選手は全員“自然音”として認識された」と証言する高校トラック部顧問・織屋拓馬(41)は、「いっそ大会も“風の部”として開催しては」と苦笑い。他方、ジムファッション界では“見えないオシャレ”が静かなブームとなり、実態不明のコーデ自慢がSNSに溢れつつある。

果たして、消失ジャージは人間社会とサステナビリティの混線に終止符を打つのか。次世代スポーツウェア開発の現場は今、見えない人だらけでますます混迷を深めている。

コメント

  1. いやツッコミどころ多すぎるやろ…!森の精データベースって何データ保管してんの?社畜もジャージ着たら会社から消せるの?

  2. やっぱこういうの待ってたんだよなー。俺も透明人間ジャージ着て深夜にスーパーの割引パン狩りしたいわ。消える理由が“やる気”なのも面白すぎ!

  3. わたしはもう5年くらい前から自分が森だと認識してますけど?ついに時代が追いついた。ウグイスの練習もしてる。

  4. 膝だけレッグプレス…スニーカーだけ浮遊…ここはマトリックスか!? もう職場にも全員で着て行きます。会議めっちゃ平和になりそう。