前代未聞の“国民的チルアウト祭り”が謎の大盛況を見せている。全国39ヵ所の野外フェス会場に7万余人が集結し、全員がただ横たわり続ける異色の大型イベント。その裏側ではオンラインで操作される謎のスタッフ達と、現地来場者の“誰も立ち上がらない逆パニック”が静かに広がっている。
祭りの主催団体「日本全国ごろ寝推進協議会」(理事長:垣沼ミチル)の発表によれば、このイベントは「何もしない一体感こそ究極のエンタメ」をテーマに初開催された。事前の予想を遥かに上回る応募が殺到し、抽選に外れた希望者のためにはオンラインライブ配信&“リモートごろ寝”機能も急遽追加。オンライン参加者は会場のスクリーンに映し出される自分の全身静止画像で“ごろ寝同調”を体験できる仕組みだという。
ところが当日、フェス運営スタッフとして配置された約300人が巨大LEDモニター前で突如、画面のオンライン参加者たちとシンクロ運動を始め、やがて実体・デジタル両者の区別が曖昧に。「私は果たして物理的な存在か映像なのか分からない」と語るスタッフ・村杉透也さん(28)は、気がつくとオンライン来場者のアカウントIDと自分の社員証が“融合”し文字列化されていたと証言する。不具合はさらに拡大し、ごろ寝開始40分後には現場スタッフ66人の身体が“ズーム背景”化、現場から物理的に消失する騒ぎとなった。
異常事態が収束しないまま、群集全体がまるで一斉に“寝落ち”状態となったのが最高潮の午後2時。“動かないフェス”史上初、ドローンによる“寝相空撮”が集計され、主催側は「寝相の美しさ審査」を執り行ったが、審査員全員も10分で“寝落ち”。プログラムはそのまま無言で進行した。SNSでは「#国民的横たわり」「#スタッフはどこ」などのワードが世界トレンド1位となった。
今回の騒動について、チルアウト専門家・段田チヒロ博士は「スタッフまでオンライン化するとは事前に誰も予測できなかった。もはや人類が“寝る”という行為そのものをオンラインで管理され始めている。次回は“全員座禅”型への進化が想定される」とコメント。主催者側は「スタッフが戻り次第、打ち上げを開催する」と発表したが、今もスタッフの一部が“画面の向こう側”で寝ているままだという。


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