先週の日曜、奈良県で開催された第146回古都マラソン大会は、想定外の『大仏像乱入事変』により騒然とした空気に包まれた。コース中盤、大仏のような異形姿のランナー軍団600体以上が突如出現し、沿道には仏教系改宗勧誘と開運グッズ押し売り隊が次々と補給所を封鎖。前代未聞の“仏像マラソン突破戦”が繰り広げられた。
事件が発生したのは、伝統ある右京坂ゾーン。突然『ナムアミダブツッ!』の大合唱が響くと、巨大厚紙やスポンジ製の仏像ヘッド、手作り仏壇アーマーを身に纏った改宗ランナー『仏速団』が集団でコースに乱入。彼らは全員、3日前から全国の寺院で密かに開催されていた“仏像マラソン養成合宿”の卒業生で、新興宗教法人『速行山開運寺』の「走って救うプロジェクト」枠参加者とのことだ。
この仏像化ランナーたちは、自らの「煩悩を競技場で浄化する」と称し、他の参加者2000名に執拗な御守り配布攻撃を実施。ご利益を強調する独自開運ダンスで道幅を占拠したうえ、『転んだ者は即・仏道入門!』『完走後、お祓いスタンプラリー全10箇所制覇しないと記録無効』との“悟りジャッジ”が突如導入された。
SNSでは『#仏像追い越し禁止』『#コース上で般若心経ラップ』など奇怪なトレンドが爆発、市民ランナー達からは「ラスト3kmが突然“寺社巡りクロスカントリー”化」「お賽銭箱を飛び越えねばならず筋肉痛が2倍」といった悲鳴が相次いだ。一方、仏速団リーダーの道端見心(自称:即席僧侶、47)は「マラソンは転法輪であり、脳内フィニッシュテープにて即仏成道」など意味深な声明を発している。
専門家の長谷部輪蔵・宗教現象学教授(62)は「仏像マラソンは、現代人の幸福希求がいよいよアスリート化した結果。次回からはスタート地点で“輪廻ガチャ”抽選制、最終ゴールには巨大な開運自動販売機と“運命的うでずもう大会”導入の動きも見られる」と分析。果たして全国のスポーツイベントは今後、仏像に占拠されていくのか。改宗も肉離れも、ともに加速する時代の幕開けかもしれない。


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