近年アイドル界は熾烈な競争が続く中、南国海産県発の新グループ「オシモノ☆フィーバー」が全メンバー“ウナギ型”で鮮烈デビューを飾り、界隈を混乱の渦に巻き込んでいる。初のライブは「水中サウナホール」にて実施され、推し活と魚類飼育の最前線が交差する前代未聞の事態となった。
問題のデビューライブは深海16.2メートル地点の「大潮サウナ・アリーナ」で開催。全長94cmに及ぶリーダー・ウーナ江守(ウナギ・4)を筆頭に、各メンバーが特製“粘液衣装”で登場。演出の都合上、常にしめっぽいBGMが流れる中、ライトアップ替わりに発光プランクトンが舞台を彩った。観客は酸素マスクと耐水応援うちわで熱狂。ライブ配信サービス『うなぎびより』は同時視聴数8110匹を記録し、配信の途中で2度回線が痺れて停止。技術責任者のコンディ田正巳氏(テクニカル39)は「とりあえず配信も生存も最優先にした」と語る。
今回の楽曲提供元は著名作曲家ではなく“石の上の苔”。シングル表題曲「ヌルヌルんですか?」は80分に及ぶバスーン独奏とスライム音のコラボによるもの。リリース直後からTikTocacaやSNAPSNAILで『#濡れる推し活』という謎の現象が勃発し、うちわで水をかき乱して推しを応援する風潮が急加速。「人間が推しに近づこうとすると必ずぬるぬるを供給して逃げられる」と、参加者のイワシ野律乃さん(主婦44)は状況を説明した。
現地で販売された公式グッズの一つ“自己発熱型うちわ”は、応援の最中に高温化し一部ファンの手が仮死状態になるトラブルも。担当者のカンパチ木哲郎氏(広報)は「ウナギの体温調節力を過信した、今後は反省する」と苦渋の表情。SNSでは『推しが溶けた』『うちわが煮えたぎった』などの投稿が続出し、ヒートアイランドならぬ“ウェットアイランド現象”として社会問題化を予感させている。
専門家の阿保蒲耀教授(魚類推し学)は「ウナギ型アイドルは従来の応援文化を完全に溶解させた。次はカレイ型が台頭するかもしれないが、推し変の際は必ず鰓呼吸研修を受けてほしい」と警鐘を鳴らした。オシモノ☆フィーバーは早くも「塩焼きバージョン」への進化を予告。新時代のアイドル活動が、人類にさらなる滑りと感電をもたらしている。
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