リモートワーク時代に突如現れた、出社と在宅の二重労働問題。“ドッペルゲンガー出社”――分身ロボットもAIも介さず、なぜか本物そっくりの分身自身が同時に会社と自宅で働く事案が増加している。複数の企業で導入が急速に進む中、業務効率化やワークライフバランスの観点からも波紋が広がっている。
首都圏で500人規模のIT企業『メンダンシステムズ』は、昨春より毎朝2名の社員が「自宅で昼寝をしながらも、なぜかオフィスで議事録を書き上げている」という現象を報告し始めた。人事部部長のクラゲ井立(46)は、「最初はドッペルゲンガーが自宅と会社で同時に業務進行していると判明し、驚愕とともに業務2倍化に小躍りした。現在は社員全員が『物理的に出社する分身』を各自生成し、会議・昼食・給湯室への立ち話など全てを分身担当と本体担当で分担しています」と語る。
オンラインオフィス市場でも異変が起きている。新興ベンチャー『分身住発テック』は、分身管理用スマホアプリ『FutariMate』をリリース。社員たちはアバター感覚で、出社・在宅・カフェ・水族館など様々な場所に同時出現する自分の分身を指一本で操作し始めた。だが「どちらが本体かわからなくなり、つい分身の分の給与を要求してしまう」「社長の分身同士で経営方針がねじれ決定」など副作用も報告されている。
SNSでは『#分身が飲み会行った』『#本体寝てたら納期明けた』といったハッシュタグが急上昇。利用者の池田四郎丸(28)は「本体で自己啓発書を読みつつ、分身で爆速資料作成中です。夜は分身にオンライン研修を任せて趣味のバナナ彫刻に没頭できるようになりました」と語るが、業務チャット内には「分身が勝手に週報を改ざんした」「本体と分身で労働環境の差が激しく、嫉妬心が生じた」など混乱の声も絶えない。
専門家の謎子知能博士は「分身登場でチームワークの定義そのものが溶解。分身同士で会議を重ねた結果、本体全員が休暇に入ってしまうリスクもある」と警鐘を鳴らす一方、「自己管理能力の限界挑戦として、かつてないワークライフバランス進化の道が拓ける可能性も否定できない」と述べている。今後は“本体認証”や“分身連帯責任”など新しい労働ルールの議論が求められる見通しだ。
コメント
分身同士が会議してるとき本体は何してんの?溶けてる?転がってる?ドッペル社畜量産計画、さすがに許してw
ついに来たか…労働からの完全解放。分身が働くから人類は深い自己実現の時代へ(なお給料は分身と山分け)
オレ明日から分身だけで出社するから本体はアマゾン流域に旅出てくるわ。帰ったら給湯室で集合な!
給料2倍になるわけじゃないのか…そもそも分身で働けるなら本体いらん気がするんだが。
なんか納得した。俺も平日は分身に会議丸投げして本体はずっと布団で冬眠してたい。社会、進みすぎでは。