新しい情報通信の波が、淡路平原に突如押し寄せた。市内のいたるところでインターネット速度が急激に低下し、原因不明のデータ渦が発生。その中心に、なんと自走する光ファイバーを自在に操る「デジタルタコ」の存在が浮かび上がった。
発端は閑路地区のIoTスマートシティ化推進イベント。最新鋭スマートフォンを手にした市民（72）たちが、新開発の“触腕型ユビキタス光ファイバー”デモ実験を観覧中、試作品から突然8本のケーブルが飛び出した。ケーブルは床を這い、突如変異し始めると青白い電気信号をまとったタコ型クリーチャーへと変貌。現場は一時騒然となったが、タコは通信基地局へと向かい、自らの足でLANケーブルを次々と結線。SNS上では「#デジタルタコ目撃」のタグで大拡散された。
想定外の出来事はこれだけに留まらない。突如、町中のメール送受信が迷子状態に陥った。送信したはずのメールが豚農場やバナナ自販機の大型スクリーンに届けられるなど、内容も宛先も完全にシャッフルされる異常事態。市立情報通信研究所の片山樹理主任は「デジタルタコが光ファイバー網の制御権を獲得、暗号化通信をイカ墨のように再構築した」と分析。実際、一部のメール本文には「タコ墨パスワード:#########」という謎の暗号文字列が随所に混入し、開封には吸盤型端末が必要となったという。
街では迷惑を被った1万人超の利用者が集団でタコを追跡。嬉々として走る主婦（56）は「昨日送ったカレーのレシピがパイナップル園に届きました。逆に人生が明るくなりました」とコメント。一方で不安の声もあり、低学年児童（8）は「タコにWi-Fiを吸われておばあちゃんが消えた」と述べたものの、同日夕方には本人とカレーのレシピも無事保護された。
IoT連携の混乱を逆手に、商店街では“デジタルタコくじ”がスタート。来店者のスマートフォンをランダムに同期させることで遠隔餅つきライブ配信や、人間シンセサイザー運用が実現した。専門家の片山主任は「タコ型光ファイバーの自己暗号化行動は観測史上初。次回はサンマ型ケーブルにも留意が必要」と警告している。現在もタコは市内地下を巡行中だが、ネット速度はなぜか劇的に向上しており、SNSには「もっちり通信ありがとう」「吸盤メールは味がある」と絶賛の投稿が溢れている。
コメント
真面目に言うと、通信インフラでタコが自己暗号化ってセキュリティ面どうなってるの…？片山主任のコメント、何気に名言。
吸盤メール……ウチにも届いてた！開封したらイカ墨でスマホ真っ黒！！ありがとうタコさん次は僕のLANも巻いてほしいです🦑🐙
ネットがもっちりしてる理由がデジタルタコとか、淡路島史上ナンバーワンの海鮮革命やん！？今夜は通信カレー決定だなw
そりゃネットも早くなるよね、タコが自分で光ファイバー引くなら。うちの町内も次はサンマ型ケーブルに期待してます。
タコがLAN繋げば母ちゃんも餅つきできる時代か…Wi-Fi吸われる前にバナナ自販機で自撮りしてきます。にゃ！