肉眼では見えない伝説バンド、アリーナ満席で“何もいない”ライブ敢行

満員の巨大アリーナで、空のステージに向かい多数の観客が歓声を上げ、歌詞カードが舞い上がる様子。 コンサート・ライブ
出演者不在のステージに湧き上がる観客の熱狂と混乱を捉えた一場面。

全国15万人規模のアリーナで今週末開催された『スペースナッツ・フィリバスター』のワンマンライブには開演前から異例の熱狂が渦巻いていた。しかし、本公演は“出演者も機材も何一つステージに姿を見せない”という前代未聞の手法で、観客たちの想像力を極限まで試すことになった。

イベントは開始早々から混乱を極めた。ステージには誰も現れず、司会者・玉崎ジャン(自称“全身マイナス可視光”のMC)が突如放送で『本日の出演者は肉眼不可視型です。感じてください』と告知。場内はどよめきに包まれたが、まもなくアリーナ席中央で正体不明の“静電気”が歌詞カードだけを激しく揺らし始め、数千名の観客が『もしかして今ハイハット叩いた!?』とSNS投稿しパニック状態に。

さらに全曲“無音編成”と発表されると、観客の間で“耳を澄ます派”“自分で脳内再生派”“隣の席のイメージで盛り上がる派”という新たなファン文化が爆速拡散。声出しも解禁されたものの、全員何も聞こえないまま『ワァァ!!!』と歓声を上げる光景はまさしく前衛芸術そのもの。観客席では“歓声だけ先にアンコール”という現象が発生し、最後は場内スタッフのカラスドローンが誤作動し舞台照明に突撃、オートライト全色が会場中に次々と投影される事態となった。

主催の黒木リンダ(74)は『フリラ(フリー・ライブ)の本質を問い直したい。音も姿もなければ客と演者の境界が消え、全員が“出演者”という認識が芽生える』と静かに語った。だが後方アリーナ席の多田ロケット三(18)は『消しゴムすら見えなかったし、もしかして俺の隣も全員いなかったのでは…?』と語り、身近な存在の定義が一時的に哲学的パニックを巻き起こした模様だ。

一方、専門家の磯原ギョッ太助教授(脳内ライブ学)は「“何もないライブ”は今後日本音楽界の主流になる可能性がある」と指摘。「もはや鑑賞者の人数を数える意味すらない。次回は魚類のみ入場可能な『水中無人ライブ』も期待できる」とコメント。観覧したSNSユーザーの間では、未だに“自分がいたのかどうか不明”という謎の余韻が拡がり続けている。

コメント

  1. いや、さすがに何も見えなくて何も聞こえないのに15万人集まるの意味がわからないw もはや参加してるのかも怪しいって新時代すぎるだろ…

  2. フリラの本質…俺も今日から“出演者”ってことでOK?てか隣の人が不可視って、もしかして俺一人だった可能性すらあるのか…哲学展開やめてくれww

  3. 司会の玉崎ジャンさん、全身マイナス可視光って何の属性だーー‼ 静電気が歌詞カード揺らしてるの想像して腹筋崩壊したwww

  4. これって一種の無音練習?次は魚だけ入れるライブ…なるほど、そういう進化もあるのか…(納得しかけた)

  5. 私は今も観覧席にいるのか、それとも最初からいなかったのか…我思う、故にワァァ!!!(歓声)