2.5次元ミュージカル界において、原作ファンの度肝を抜く一大イベントがついに幕を開けた。新作『音響の王子様〜幻の43.7話〜』は、出演俳優が一切セリフを発さず、代わりに客席1000人全員が“音響キャスト”としてプロの声優役を担当するという、演劇史上未曾有のスタイルで注目を集めている。
本作は、古今東西の『テニスの王子様』愛好家の間でも“衛星3周分ナンセンス”と評判であり、アニメ・小説版を一切参照しないどころか、上演中は原作コミックスを逆さにした状態でのみ持ち歩くことが義務付けられている。キャスト発表会では、主演の俳優・句読点秀一郎(演劇経験ゼロ、32)が「本日、完全に台本を忘れています」と堂々と宣言し、会場内の空気を奈落の底に叩き落としたことが話題だ。
観客は開演30分前からホール内で“声帯ウォーミングアップ講座”に参加。音響監督の間違え五段(年齢非公開)は、「声真似よりも魂を振動させるフェロモン音」を強調、突如“卒業式のチャイム”を全員で発声するパートも導入された。その結果、劇中では、テニスボールの打撃音、校庭の風、そして登場人物40名分の全セリフが観客席から一斉に聴こえ、舞台上の俳優陣は“身振り手振り”のみで物語を体現したという。
SNS上では、「俺の一声がリョーマを狂気に導いた(刺繍店員・春林カジシロ)」「隣の席の女子が桃城の声で告白してきて、三次元に目覚めかけた(高校生・語葉恒星)」など、観客自身のパフォーマンスを巡る“自己採点バトル”が熱を帯びている。専門家の無声環境学者・折檻琉璃(44)は、「本イベントは舞台芸術の定義そのものを宇宙の外側まで投げ捨てた。次回は“無音ミュージカル”の開催も期待できる」と語った。
エンディングでは、朗読担当が突然小説版の別エンディングを読み始め、舞台上の俳優たちは一丸となって観客席に飛び込み全員で“客席降り”を敢行。最終的に会場の全員が名もなきモブキャラとして融合し、ナンセンスの頂点に君臨した。だが公演終了後も議論は続き、「そもそも我々は何の物語に声を当てていたのか?」という疑問が、いまだに誰一人答えを見つけられないでいる。
コメント
ツッコミどころが多すぎて情報まとまらないんだが、とりあえず全員でチャイムって誰得なん?観客がモブ化する流れも謎すぎ。
モブと一体化した、その瞬間俺は宇宙の中でエビフライになった……ありがとう音響の王子様ッ!!(?)
カオスすぎやろww 俺も声帯ウォームアップ講座受けたいし、人生で一番魂の振動を感じたい件www
いやでも、全員が声あてるって逆に正解って気がしてきました。なるほどな、これが演劇の新境地…?
なんで台本忘れたことを誇らしげに言えるのか理解できない。でもまぁ、モブになる人生も悪くないかも。時々自分も舞台降りたいし。