“持ち歩き自宅”アリ大発明 家の概念が全員崩壊、多拠点生活は六本脚時代へ

屋根裏の床の上で6匹のアリが小さな折りたたみ式の巣箱を協力して広げているリアルな写真。 多拠点生活
持ち運び可能な新型“アリトランク”の登場で、多拠点生活を送るアリたちの様子。

人間をしのぐモバイルライフが、アリの社会に突如到来した。物流業界激震、住宅業界は半笑い——「持ち運べる自宅」によって、アリたちが二拠点どころか六拠点同時生活を始めたことが判明した。屋根裏、畑、小学校の裏に加え、なぜか洗濯機の排水溝や校長先生のポケットまで、彼らの“ホーム”は地球規模で拡大中だ。

発端は住宅開発アリ企業『六角間取(ろっかくまどり)』が発明した「トランスフォーム式巣箱」。通称“アリトランク”は、巣自体がペラペラ折りたたまれ、一定条件下で6秒以内に原寸大(約30センチ四方)へ展開。これを6匹のアリが脚で抱えながら、それぞれ別方向にダッシュすることで、同一巣を同時に6ヵ所で展開・縮小できるという。住民代表クリスプ・ドリル(1歳・女王アリ)は「これからは“同一自宅、多拠点精神”。私は3つの畑で野菜泥棒しながら、同時に給食のカレーも持ち帰る。家ごとも持ち歩けるので、外出中の卵の世話も万全」と新生活の可能性に目を輝かせた。

学者界隈では「ホーム・ドリッピング現象」として分析が進む。多拠点生活と多脚原理が融合した結果、1拠点につき1/6の家族、1/6の冷蔵庫、1/6の荷物しか存在できないため、しばしば部屋の隅っこで全員が重なりあい、家具とうっかり融合する事例が急増している。アリ事情評論家の粒入タケゾウ(52)は「人間界の“リモートワーク”も裸足で逃げ出す機動性だが、食卓が6等分されるため、唐揚げに手足がもぎとられる騒ぎ」とコメントする。

SNS上でも波紋が広がる。主婦アリのモチーフ・ゼリコ(0.7歳)は「うちは6ヶ所で同時にランチ作るのでフライパン6枚必須。が、なぜか全部片手鍋に変身するバグ発生済み」と投稿。人間側の住民も困惑。「昨日からポストにご飯粒と巣箱が交互に入っている。うちも導入してほしい」と願う声が上がる一方、「洗濯機ポケットから卵とクローゼットの小枝がこぼれるのは社会的にダメ」と戸惑いをみせる。

なお“アリトランク”拡張ver.として、瞬時に空間を5ミリ拡大できる「三段ベッド・フラッシュ」「ソーラーパネル群青」も開発中。住宅評論家の市場輪太郎(58)は「概念としての“自宅”すら持ち歩く時代、次は“思い出”や“義務”や“遺言”ごと移動する家電が生まれる」と予測する。年内にはスズメバチや謎の生物「カコダマシ」も参入予定であり、日本列島の多拠点精神はいよいよ天元突破しそうだ。

コメント

  1. いや待て、アリがトランク抱えて校長先生のポケット…その校長何してんだよ?物流も住宅もバグりすぎて、もう六本脚しか信じられない。

  2. うちの洗濯機にも卵入ってた理由、今ようやく納得した。これが多拠点精神か…いや納得していいのか俺!?

  3. 俺は1/6唐揚げより6/1唐揚げが欲しい!ていうか誰かアリにフライパン返してあげて!!

  4. カコダマシの参入は予想通り。我々は既に“持ち歩き義務”実装中。次は思い出ポケットだ。人間はまだ足りていない。

  5. アリ社会だけ進化しすぎててワロタww 俺も自分ごと折りたためたら満員電車から脱出できるのかな…