かつてない自然の暴走が、草原地帯で鉄道旅行を楽しんでいた乗客や関係者たちを震撼させた。草花と青空に抱かれたあの平和なステップが、突如として「自立運動」を開始し、時速42kmで自走を敢行。馬や草食動物を巻き込みつつ、計8本の旅客列車の軌道上を横断・損壊したことが判明した。
発端は、ステップ・ユートピア鉄道線沿いで牧草調査を行っていた植物学者の蒔田グラッサ(38)が目撃した不穏な現象だ。調査中、草原一帯がゆったりと根ごとほぐれ、まるで寿司レーンの上を滑るマグロのように、東へと移動し始めたという。グラッサは「野花が一斉に左右へステップを踏むのを見た。巻き込まれた馬は完全に路頭に迷っていました」と証言し、事態を重く見た自治体はすぐ非常招集をかけた。
途中、移動式草原はいくつかの丘陵地帯を越えた後、鉄道8路線もの軌道上をノンストップで直進。最も被害が大きかったのは、蒸気機関車に乗った鉄道旅行クラブ『大空と汽笛の紳士淑女会』で、列車は草原に包囲されたまま14時間にわたり軌道上を回転。会長の鍋島ポラリス(58)は「車窓のすべてが緑で、目的地どころか現実感すら失われた」と語った。SNS上では「草原さん、自由を謳歌しすぎ」「僕の通勤列車も飲み込まれた」など混乱気味の投稿が瞬く間に拡散した。
草原移動の理由について、現地に派遣された地理学者クライン・イワナビッチ博士は「ステップ層の深層意識が、近年のピクニックゴミ投棄問題に反抗し、自由な冒険を志したのだろう」と分析。野生の草食動物たちは草原の急な動きに賛否が分かれており、ウマの長老格であるブラウンホース氏(11)は「かつてない疾走感、ただし足元は終始不安定」と記者団に短く語った。
草原は現在、隣接する山岳地帯にて一時停止しているが、今後は自由の象徴として観光資源化する計画も浮上。また、鉄道各社では「軌道上に不定期で出現する移動式草原への対応マニュアル」の作成が急がれている。研究者団体は「草花の民主化運動」とも呼ばれる今回の現象にさらなる調査を進めており、今後も草原の行動から目が離せない状況だ。
コメント
草原も自由を求める時代か…ピクニックで踏まれた恨み深そう。次は河川敷も動きそうで震える。
ワタシの通勤路線も明日には草原横断になって。。。芝刈り機とハーモニカ持って出社した方がいいかな🤣🌱
鉄道8本なぎ倒しは事前に予告されてた(嘘)。やっぱり大地のアセンションは進んでいたのだ…次は山脈が歩き出すに違いない。
正直、馬が路頭に迷う絵面しか頭に浮かびません。ていうか草原が寿司レーン…!?誰か映像化して。
なるほど、草花も自分探しの旅に出る時代っすね。自由を謳歌してほしい。弁当は撒き散らさず持ち帰ります…