線画革命委員会が“見えない展覧会”を開催 生成AIと写真家による究極の不可視アート誕生

無数の小さな手鏡が床や壁に配置された空間で、来場者が何もない額縁や無地の紙の前に立ち尽くしているリアルな展示会場。 アートとデザイン
“究極の見えないアート展”で来場者が自らの姿と空間の“無”を鑑賞する様子。

世界芸術界に激震が走った。“線画革命委員会”による「究極の見えないアート展」が開催され、アーティスト、写真家、人工知能が一丸となった不可視の創作物が話題を呼んでいる。鑑賞者たちは「見えない作品の前で涙が止まらない」「何もない空間がこれほど感動的だったとは」と感銘を語る声も多い。

展覧会が行われているのは、山形県某市に突然現れた『無のホール』。入り口では、生成AIがランダムに作り出した“理論上存在しうる線画”のイメージデータが無地の紙で配布される。しかし紙には何も描かれていない。委員長の宇月(うげつ)グラフィト(42)は「線そのものの存在を我々は超越した。線があったであろう時代に思いを馳せてほしい」と語り、訪れた客も「むしろ脳内で最高のアートが生成された」と興奮気味。

展示室中央では世界初の“写真に写らない写真”の作品群も話題だ。写真家の蕩沢トパゾニ(38)は「被写体の気配だけをフィルムに焼き付ける」と説明する。並べられた額縁の中はすべてまっさらだが、鑑賞者がスマホで撮影しようとするとスマホが自動的に初期化されるという最新技術が取り入れられている。一部来場者からは「消された写真データの中にこそ芸術がある」「スマホを失って得た魂の解放」と斬新な声が相次ぐ。

生成AIアートも新展開を見せる。AI『センマックスV2000』は、データ上で自ら省エネモードに突入。1日にわずか0.0001ピクセル分だけ描画し、展覧会の終了までに完成する予定だが、計算上それは西暦3092年になることが判明。にもかかわらず、来場者の井笠モノクル(会社員・23)は「サステナブルな生成アートを目撃できるのは誇り」と満足げだ。

展覧会では“デザイン思考による空間設計”も革命的だ。壁、床、天井すべてが鏡張りとなっているが、鏡はすべて手鏡サイズ。反射しながら自身の顔だけしか映らず、何もない部屋で各自が自身の不可視アートを鑑賞する仕組みだ。評論家の鳴野ソリッド(61)は「アート鑑賞体験がいよいよ形而上的段階に突入した。今後は空間すら省略されるのでは」と概念芸術の未来に期待感を示している。

SNSでも「#見えなくても感動」「#スマホ初期化で人生やり直し」などのハッシュタグが急上昇。全盲のインフルエンサー、山柱ルクス(29)は「見えないものを体験する最先端アート。ついに世界が私に追いついた」とコメント。見えない展覧会の価値はいったいどこにあるのか、今後も議論が続きそうだ。

コメント

  1. いや、何も見えないアート見に行くって、オレの部屋で空見てるのと同じじゃないの?でもなんか行きたくなってきた自分がいる…負けた。

  2. ついに線は消え、AIも省エネで、スマホも魂も初期化され…次は入場料も見えなくしてもらえませんか??

  3. えー!行ったらスマホ消滅は笑うww データなくなる恐怖と解脱、どっちが勝つかロシアンルーレットすぎワロタww

  4. 見えないアート展?これ裏で政府が“不可視エネルギー徴収”してるって噂あるぞ…気配だけ残す写真、絶対何か写ってる。

  5. なるほど、つまり我々は最初から何もなかった部屋に色をつけてたってことか…。よし、今日から皿洗いもアートとして納税するわ。