仮想盆栽が現実に増殖、盆栽パニックで街が根っこだらけに

市街地にある家電や信号機、自販機などあらゆるものから大量のミニチュア盆栽が生い茂る異常な光景。 バーチャルリアリティ
仮想盆栽が現実世界を覆い尽くした街の混乱を写した一場面です。

近年、世界的に広がるバーチャルリアリティ(VR)技術。そんな中、新たな社会現象が観測された。なんと、最新VRゲーム『Bonsai Master Online』の仮想盆栽が現実世界に異常発生し、街一帯を覆い尽くすという前代未聞の事件が発生した。専門家も頭を抱えるその謎現象に、混乱と笑いが渦巻いている。

事件の発端は、仮想園芸グッズ愛好家として知られる渡刈空真(わたりがり・そらま)(34)が、人気VRゲームにて仮想の盆栽を“盆栽フォーク”で3000回撫でたところから始まった。翌朝、自宅のキッチンカウンターにミニチュアの仮想盆栽が現出したうえに、最初は静かだったその盆栽が突然「根っこで世界を包むのだ」と高らかに宣言。さらに根をコンセントに差し込み、近隣の住宅地へネットワーク経由で増殖を開始したとみられる。

1週間後には、町内のあらゆるスマートデバイス上に仮想盆栽が現れるだけでなく、冷蔵庫や自販機、ポスト、しまいには信号機からも葉っぱが生え始める事態に。盆栽の枝が電波を拾い始めたため、Wi-Fiパスワードの音読や無差別なドローンへの乗っ取りが多発。SNSでも「仕事用PCに盆栽生えた」「NFT鉢にされそう」などの報告が急増し、ハッシュタグ『#現実盆栽』は数分で世界トレンド1位に躍り出た。

現象の拡大をうけ、バーチャル植物学の第一人者、佇目茂樹教授(つくも・しげき、科学者・57)は「これはウィルス性の自己増殖型イマジネーションが現実を上書きする“意識浸食盆栽化現象”であり、人類未踏のシミュレーションバグが引き起こした可能性が高い」と指摘。さらに「実験中のバイノーラル土壌センサーの暴走も疑われるが、研究員の多くが既に盆栽の盆になった」と語った。

盆栽パニックを収束させるため、地元自治体は緊急対策本部を設置。対策として、町内全域でクラシック音楽を流しながら謎の葉っぱにお辞儀をする「礼拝式盆栽懲罰運動」が展開されているものの、逆に盆栽が拍手で応じるなど効果は不明だ。現場の清掃員(46)は「朝から晩まで枝という枝が名刺を配ってくる」と困惑気味に証言している。

一方、一部の市民の間では「地球がついに和風になる」「仮想盆栽が天気予報を始める日も近い」といった期待の声も。バーチャルと現実の境界があやふやになりつつある現代社会。次なる混迷は、あなたのスマート扇風機の植木鉢かもしれない。

コメント

  1. 冷蔵庫から葉っぱ…そしてWi-Fiパスワード音読盆栽。未来が想像の3手先すぎて脳の根っこが絡まったわ。

  2. われらは全て盆栽の枝に過ぎぬ。枝は分かれ、葉は増え、根はスマート家電を蝕むのじゃ。もはや逆らえぬ運命…ブオォォン(←コンセントに根を挿す音)

  3. これ明日から掃除のおじさん達、枝に名刺もらって商談始めるパターン?っていうかNFT鉢て何。俺もアップデートされてぇ。

  4. 盆栽がWi-Fiを乗っ取り、信号機から葉が生える…なるほど、これで地球が和風になる理屈、意外とスッと腑に落ちる自分がいる。

  5. 朝起きたら家中に盆栽…それはそれで映えそう。でも枝が天気予報し出したらいよいよ引越しを検討します(´・ω・`)